【山形】鶴岡東・富山 母の命日に約束の甲子園切符獲得 出番はなくともベンチから必死の声援

[ 2019年7月24日 19:24 ]

第101回全国高校野球選手権 山形大会決勝   鶴岡東11―7山形中央 ( 2019年7月24日    荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた )

亡くなった操さんの写真と共に声援を送った、鶴岡東・富山の父・雄司(たかし)さん
Photo By スポニチ

 亡き母との約束を果たした。

 鶴岡東の背番号16・富山颯斗(かいと)選手(3年)は、試合出場こそならなかったが、ベンチから必死の声援を送った。

 「素直にうれしい。チームはレギュラーの選手が凄い人ばかり。ちょっとでもいいプレーができるようサポートするのが、自分の役割なので」

 3年ぶりの甲子園出場を決めたこの日は、4年前にがんのために41歳で亡くなった母・操さんの命日だった。「ずっと僕のことを応援してくれていた。夜遅くまで練習に付き合ってくれたり…」と富山。

 一塁側スタンドでは、父・雄司(たかし)さん(47)が操さんの写真とともに声援を送った。「(操さんは)めちゃくちゃ息子のことを応援していた。甲子園に行くのも、約束していたんですよ」

 その命日に甲子園出場を決めた。母に何と伝えたいか。富山は「約束、果たしたよ」と、天国の操さんに届くよう、はっきりと言った。

 山形大会での出場機会はなかった。それでも、チームは「全員野球の神髄ここにあり!」がテーマで、この日も応援席に横断幕が飾られた。全員で戦う。富山ももちろんその一員だ。

 もし、夢の舞台で出番があったら――。富山は「もし出たら、とにかく一生懸命やりたい」。そう誓った。

続きを表示

この記事のフォト

2019年7月24日のニュース