【岐阜】中京学院大中京“プロ注”藤田、存在感で大勝に貢献

[ 2019年7月24日 12:42 ]

第101回全国高校野球選手権 岐阜大会4回戦   中京学院大中京16―0高山西(5回コールド) ( 2019年7月24日    大垣北公園野球場 )

 打席で醸し出す風格から、普通の打者と違う。入念に足下を固め、バットを大きく振り上げてから、腰を落として投手をにらみつける。その時点で、中京学院大中京の主砲、藤田健斗(3年)は、精神的に優位に立っているのかもしれない。ベスト8をかけた高山西戦。17安打16得点と打線が圧倒する中、プロ注目のスラッガーも2安打1打点2四球の数字では計れない存在感を発揮した。

 簡単に2死を奪われた初回の攻撃。3番・増田が右前打で出塁して、藤田に最初のアットバットが回ってきた。自信に満ちたルーティンから初球を叩いた一撃は、ボールに逆らわず、はじき返す右前打。4番の一撃は、チームに「いける」という確信を与えただけではない。続く不後、小田といずれも逆方向へ適時打を放ったのは、センター中心に打ち返す基本を全員が思い出したためだ。主将として先頭に立ち、模範を示す意味でも、藤田は超高校級といっていい。

 「3人で簡単に終わってしまうと、次の守りに影響する。あの打席はつなぐ意識を高く持って、センター方向中心に打ち返していった」

 2回2死二塁の好機では、左前適時打。大量リードを奪った4回の無死三塁では、きわどいコースを見極め、一塁へ歩いた。9点差あっても、決して大振りせず、自分の仕事を全うする冷静さが頼もしい。

 高校通算23本塁打。スケールの大きな打撃と、捕球から送球までわずか1秒79のスローイングで、ドラフト候補としてならす。その名前が思わぬ形で知られるようになったのは、4月のU―18高校日本代表1次候補合宿。あの佐々木朗希(大船渡)が投じた163キロを捕手として体感した。「目も体も追いついていかない。受けていて怖かったし、取るだけで精いっぱい」。一流は恐怖さえも成長の糧にする。合宿の後、藤田はキャッチングの構えを変えている。腰の位置を下げ、下からボールを取りに行く意識で捕球にいくようになった。「合宿で佐々木のボールを2球くらいそらしてしまって…。それからワンバウンドにも、柔軟に対応できるようになりました」。身体の硬さを認め、股関節のストレッチを始めたのも、レベルアップのため。安定感は一気に増した。

 甲子園まで、あと3つ。仲間との“再会”は、モチベーションになっている。「合宿の時のメンバーと勝負したいですね」。その時を信じて、瞳を輝かせた。
 

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2019年7月24日のニュース