“変わり身”サブマリン・高橋礼　7回1失点でソフトB交流戦首位再浮上

交流戦   ソフトバンク4－3DeNA （ 2019年6月15日    ヤフオクD ）

森からウイニングボールをもらう高橋礼（左）（撮影・中村達也）
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　意識を変えた。初回に1安打2四球などで1点を失ったソフトバンク・高橋礼は、2回に変身した。「打たれないようにコースを狙って四球が一番いけない。浮き上がる真っすぐが僕の強み。高めに投げようと思った」と、7回まで3安打無失点の快投でチームトップの7勝目を手にした。

　フォームも変えた。初回を投げ終え、倉野投手コーチから「右足に乗り過ぎているんじゃないか？」とアドバイスをもらい「勢いを前に出そうと、もう少し右足を蹴るようにした」と、ホーム方向に力が伝わる形に修正した。3回、6回には4番・筒香に対し、高め直球で2打席連続空振り三振を奪い「自分のボールに自信を持てる」と手応えをつかんだ。規定投球回にギリギリで達し、防御率はリーグ6位の2・63。勝率・875は、リーグトップに躍り出た。

　発奮材料があった。6月15日は千葉県民の日。千葉県松戸市出身の右腕は「千葉県民の日に勝てて良かった」と笑った。入団1年目の昨季の6月は2軍。記念日に登板日が重なった偶然を喜んだ。工藤監督は「2回以降は持ち味、いいところが出た。緩急を使った投球ができていた」と称えた。

　試合前練習で球場内に流れる曲は、当日の先発投手が選曲する。高橋礼は1日の楽天戦は長渕剛、この日は尾崎豊を選び「ベテランの方に活躍していただきたいなと」。ひそかな願掛けも実り、内川、松田宣のベテランがともに打点を挙げた。

　「変わり身」ができるようになった2年目のサブマリンの快投で、チームは日本ハムに並び、交流戦首位に浮上した。（川島　毅洋）

　≪ピンチの強さ光る≫高橋礼（ソ）が今季7勝目。パの勝利部門で8勝の有原（日）に次ぐ2位タイに浮上し、勝率.875は有原の.800を上回るトップになった。この日は失策による1失点だけ（自責点0）。今季の走者得点圏では被打率.182で本塁打0と、ピンチに強い投球で白星を積み重ねている。