西武・戸川、ゲートは開いた 育成時代は辛酸「モーリスの方が稼いでいる」

[ 2019年4月23日 09:45 ]

西武・戸川
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 西武の5年目・戸川大輔外野手(22)が、4月6日の日本ハム戦(東京ドーム)でプロ初出場した。13―3の8回1死、木村の代打で立った初打席は二ゴロに打ち取られたが、「たくさんの人の前で打席に立つのは最高でした。親も喜んでくれて、忘れられない日になりました」と振り返った。

 戸川は北海道沙流郡日高町出身で、実家は競走馬育成牧場を営む戸川牧場だ。戸川牧場と言えば、15年の安田記念や香港マイルなどを制覇し、15年度のJRA年度代表馬にも選出された“モーリス”の生産牧場。モーリスを生まれた時から見ており、世話もしていたという。初G1制覇の15年安田記念は東京競馬場で応援に駆けつけた。1着でゴールする姿を見て「本当にうちの馬かなと思ったけど、すごく感動した」。

 モーリスがG1を3勝し、年度代表馬に選ばれた15年。戸川はまだ育成選手で無名の存在だった。生産牧場の息子の西武・戸川として取材されることも多く、「モーリスの方が稼いでる」などの心ないコメントも耳にし、「比べられて嫌だった」と当時を振り返る。

 戸川が初めて1軍に登録された4月5日は奇しくも、モーリスが初めて重賞を制覇した日だった(15年4月5日 ダービー卿チャレンジ)。そして、翌6日にプロ初出場を果たしたが、その5年半前(13年10月6日)はモーリスが競走馬としてデビューした日でもあった。偶然のことだが、戸川は「すごい」と頬を緩めた。国内外18戦11勝を誇り「史上最強マイラー」とも称されたモーリスとは切っても、切り離せない関係なのだろう。「今はモーリスについて聞かれても、全然嫌ではない」と胸を張る。

 戸川は4月10日に1軍登録を抹消され、1軍生活は2試合1打席に終わった。2軍に落ちた瞬間は「めっちゃくちゃ悔しかった」と振り返り、「2軍に落とされたときの悔しさを味わいたくない。次に1軍に上がったら、2軍に落ちないように活躍したい。ここからが本当のスタートだと思う」と決意を口にした。ゲートは開いたばかり。ここから、戸川のレースが始まる。(記者コラム・武本 万里絵)

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