鳥谷 救った2点打 最後に効いた30打席ぶりタイムリー

[ 2018年5月7日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―5中日 ( 2018年5月6日    甲子園 )

<神・中>6回2死一、三塁、鳥谷は左翼線に2点二塁打を放ち一塁を蹴る
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 阪神は6日の中日戦で2―1の6回に鳥谷敬内野手(37)の30打席ぶりの適時打となる左越え2点二塁打などで一挙5得点。左膝を負傷して戦線離脱した上本に代わって「1番・二塁」で先発し、チームに今季最多タイの貯金2をもたらした。

 終盤に追い上げられただけに、結果的には値千金の2点二塁打となった。6回、2―1から3点を追加し、なお2死一、三塁で鳥谷が打席へ。谷元のスライダーを鮮やかに流した打球は浜風に乗ってぐんぐん伸びた。ワンバウンドで左翼フェンスに届き、4月15日のヤクルト戦の7回に中前打して以来の適時打だ。

 個人にもチームにも大きな一打だ。5日の初回、打率・422と絶好調だった上本が盗塁の際に左膝を痛め負傷交代。この日に左膝前十字靱(じん)帯損傷の疑いがあることが判明した。今季は開幕から調子が上がらず、その上本に4試合連続で二塁の先発を譲っていた鳥谷にとってもショックな出来事だったが、一方ではアピールチャンス。5戦ぶりのスタメンで意地を見せた。

 試合後、上本の離脱の影響を聞かれ「カバーというか、みんなが自分の役割をやるしかないです」と言葉少なく答えた。3回の第2打席でも左前打し、今季2度目の複数安打となっても、打率・164という現状に表情は厳しい。ただ、4日に通算2000試合出場を達成した時も、代打で遊ゴロながら満員の観衆から大歓声。ファンの人気は今でもチーム随一だ。同じ生え抜き内野手で、早大の後輩でもある上本の無念を受け止めながら、チームを勝利に導くことだけを見据えた。

 金本監督は「風に助けられましたが、本当に大きな追加点をね。良かったです」とねぎらった。もちろん、これでスタメンの座が安泰になったわけではないだろう。それでも、長く猛虎の看板を背負ってきた男が、いつまでもこんな成績に甘んじているわけはない。

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2018年5月7日のニュース