清宮 高卒新人初デビュー5戦連続安打 ルース初本塁打の日に偉業

[ 2018年5月7日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム6―1ロッテ ( 2018年5月6日    札幌D )

<日・ロ>初回2死、三塁内野安打を放つ清宮
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 日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18)が6日、ロッテ戦に「5番・DH」で出場し初回に三塁内野安打を放ち、デビューから5試合連続安打をマークした。ドラフト制後の高卒新人では99年赤田将吾(西武)、15年浅間大基(日本ハム)の4試合連続を更新し最長記録。103年前にベーブ・ルースがメジャー初本塁打を放った記念日に、黄金ルーキーが偉業を達成した。

 全力疾走した清宮の息は上がっていた。「バントみたいな当たり」。スコアボードにともるHランプ。記録への意識は「あまりなかった」というが「ヒットは出したいというのはずっと思っていた。うれしい。ホッとしました」と笑った。

 初回2死。左腕オルモスに対し、フルカウントからファウルで粘り、8球目の外角スライダーを振り切ると、バットの先に当たった。打球は三塁側への弱いゴロとなったが、三塁手の鈴木が捕球した時には一塁ベースを駆け抜けていた。2試合連続内野安打。高校時代に公式戦打率・405をマーク。「安打を出すのは高校では当たり前だった。安打を打つのがこんなに難しいとは思っていなかった」と本音も吐露した。

 103年前の1915年5月6日は、ベーブ・ルースが大リーグ初本塁打を記録した日でもある。清宮も中1夏にリトルリーグ世界選手権で東京北砂リトルのエースとして投打に活躍して優勝。大会史上最長94メートル弾を放つパワーに、米スポーツ専門局ESPNが特集を組み、「ルースの再来」と呼んだ。二刀流でルース級の活躍を見せるエンゼルス・大谷と入れ替わるように入団。栗山監督も「(ルースは)誰もが愛する選手。幸太郎もあれだけ愛される選手になれると信じている」と姿を重ね合わせる。

 清宮は内外野の「二刀流」準備も始めた。試合前には左翼で、プロ入り後初めて外野守備の練習。「今日は普通でした」というが、早出練習では体が左右にぶれる悪癖を矯正するため、両手を胸の前で組みながら走り方を矯正。この日が54歳の誕生日だった早実の先輩でもある荒木2軍監督から贈られた「準備を大切に」の言葉を胸に刻み、入念な準備を行っている。

 試合後は誕生日だった石井一、ドラフト2位・西村と食事に出かけた。「もっと安打らしい安打を出して次につなげられたら」。次こそは清宮らしい豪快な当たりで記録更新を狙う。(東尾 洋樹)

 ▽ベーブ・ルースのメジャー初本塁打 レッドソックスに所属していた1915年5月6日(米国時間)、敵地・ヤンキース戦に「9番・投手」で出場し、メジャー初アーチを放った。前年にメジャーデビューし、通算10試合目での一発だった。18年には同じ5月6日の同戦で投手と代打以外では初となる「6番・一塁」で出場し、本塁打をマーク。ここから登板時以外は一塁及び外野を守り、本格的な二刀流がスタートした。

 《大卒の16年吉田正(オ)が6試合》清宮(日)が初出場となった2日の楽天戦から5試合連続安打。新人のデビュー5試合以上連続安打は大卒の16年吉田正(オ)が6試合続けて以来。ドラフト制以降の高卒新人では99年赤田将吾(西)、15年浅間(日)の各4試合を抜く最多記録になった。なお、ドラフト制以前も含めた最近60年間に範囲を広げても、高卒新人のデビュー5試合以上連続安打は清宮以外見当たらない。

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