ファンまでも注目の的に…改めて感じたイチローの存在の大きさ

[ 2018年5月7日 11:30 ]

「プホルスメーター」を掲げるエイミーさん
Photo By スポニチ

 マリナーズ・イチローが、球団の会長特別補佐就任会見を行い、2日が経っていた。5日のエンゼルス戦の試合前。午後6時10分開始のナイターだったが、まだ時間のある午後2時半すぎにメディアゲート前であの人に会った。イチローの熱狂的ファンで知られるエイミー・フランツさんだ。

 その前日4日の試合。イチローはすでにメジャー登録を抹消され、ベンチ入りできずダグアウト裏から観戦。注目されたのは、ビジターチームであるエ軍・プホルスが王手をかけるメジャー通算3000安打達成。ここでエイミーさんが粋な計らいをみせた。イチローの安打数をカウントしてきた「イチメーター」を改造し、「プホルスメーター」として右翼席最前列に掲げたのだ。

 現在のイチメーターは6代目という。日米通算安打を刻み「4367」に達していた。初代はクーパーズタウンの野球殿堂博物館に寄贈された。日米通算を表す国旗はそのままで、「イチ」の上に「プホルス」と張り紙されていた。

 史上32人目の節目到達の際に、メーターは「3000」に。9回の安打で「3001」へと進んだ。エイミーさんは記録達成にツイッターで「3000安打クラブへようこそ!私はパルメイロ、イチローに続き3人目の快挙を見届けることができました」と祝福した。

 実はエイミーさんだけではない。この試合、スタンドには他にも何人か「プホルスメーター 2999」を掲げ、応援するファンの姿が見られた。

 イチローが残した記録、功績は今さら語るまでもない。ただこうしたファンまでが注目を集め、一つの文化として伝播する。こんな波及効果にも、存在の大きさが表れている。

 さすがに節目到達翌日の5日の試合で、エイミーさんがプホルスメーターを掲げることはなかった。それでも練習から見ようと、早い時間から年間シートを持つ右翼席の指定席へと急ぎ、マリナーズの試合を見届けた。

 「ありがとうイチロー選手。あなたは私の中で永遠です」と感謝をつづったエイミーさん。まだ心の中で「4367」の続きをカウントすることを願いながら、地元マ軍への愛が変わることはない。(記者コラム・後藤 茂樹)

続きを表示

この記事のフォト

2018年5月7日のニュース