明徳義塾・市川「恥ずかしい投球をした」 初のサヨナラ被弾を悔やむ

[ 2018年3月30日 12:06 ]

<日本航空石川・明徳義塾>9回、逆転サヨナラ弾を浴び、馬淵監督(左)からねぎらいを受ける明徳義塾・市川
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 9回無死一、二塁。マウンド付近にできた輪で明徳義塾・市川は捕手の安田と「ボールから入ろう」と確認した。再開直後の初球、意図に反してスライダーが真ん中へ。「抜けて甘くなってしまった。レフトフライかな…と思ったけど、風に乗った」。逆転サヨナラ3ランで初戦を突破した5日前とは正反対の悪夢に沈んだ。

 7回まで両校無得点の均衡。「ブルペンから直球もスライダーも調子は悪かった。抜ける球が多かった。0点に抑えていても納得のいく投球ではなかった」。直前の9回の攻撃では1死満塁で無得点。8回に暴投で挙げた1点だけの優位で最後の守りを迎え、「嫌な感じがあった」と振り返った。先頭打者に初球を右前打され、次打者には四球。6回2死一、三塁の窮地で4球全てスライダーで中飛に打ち取っていた原田に最終局面では同じスライダーを捉えられ、「初めて」というサヨナラ弾を浴びた。

 昨秋公式戦は一人で投げ抜き、神宮大会を制覇。同校初の選抜優勝を期しながら3回戦で歩みが止まり、「公式戦負けなしで行きたかった」と唇をかんだ。1―0完封を目前に崩れ、振り返れば、中央学院との2回戦でも8回に4失点で一時逆転を許した。「終盤にいい投球ができるようにしたい。恥ずかしい投球をしてしまった。みんなに信頼される投手になりたい。直球もスライダーも切れを上げて戻ってきたい。優勝したい」。悔しさを胸に刻み、最後の夏を見据えた。

 ▼明徳義塾馬淵史郎監督 9回満塁のところで1点でも入っていれば流れも変わった。嫌な予感はしていた。3ランで勝って3ランで負ける。なんと劇的な自分の人生みたい。今年は自信があったが、この試合をモノにできないのは本当の力がまだないということ。市川はシンカーを覚えたら鬼に金棒。勝ち負けは全部監督に来る。辛いよ監督は。出直します。

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2018年3月30日のニュース