【夏100回でリベンジ】富島・川添、憧れの“おじちゃん監督”と挑んだ聖地 決死の本塁突入

[ 2018年3月30日 11:00 ]

第90回選抜高校野球大会2回戦   富島2―11星稜 ( 2018年3月29日    甲子園 )

初回2死一塁、井本の右線打で一塁走者・川添はホームを狙うもタッチアウト(捕手・山瀬)
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 「おじちゃん監督」へ、感謝を伝えられなかった。「3番・中堅」で出場した富島・川添は、50メートル6秒0の快足を飛ばした。初回、四球で出塁し、次打者の右前打で一塁から本塁生還を狙うも憤死した。

 「“当たり前のことを当たり前に”と教わってきましたが、自分らしいプレーが何もできなかった。悔しい」

 父・伸雄さん(46)の実兄が浜田登監督(50)で「伯父、甥(おい)コンビ」で甲子園に初挑戦。アルプススタンドで観戦した伸雄さんは「兄と息子を甲子園で応援できて、幸せ。最高です」と喜んでいた。

 富島入学と同時に「おじちゃん」から「監督」に。「そら」と呼ばれ、お年玉はもらえた。小2の時に浜田監督率いる宮崎商が08年夏甲子園に出場。スタンドで観戦し、翌年から野球を始めた。「凄い監督のおじちゃんと野球がしたい」と寮生活を続け、1年秋から正中堅手となった。

 「浜田監督と一緒にできるのも残り少ない。時間を大切にしながら、夏は勝つ」。次こそ伯父と甥は、聖地の大空に向かって笑う。 (井上 満夫)

 ◆川添 大空(かわそえ・そら)2000年(平12)11月18日生まれ、宮崎県出身の17歳。田野小3年で野球を始め、田野中では宮崎中央ボーイズに所属した。名前の由来は、習字が趣味の父・伸雄さんがコンクールで「大空」と書いた際に、金賞を受賞したため。右投げ左打ち。1メートル69、65キロ。

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2018年3月30日のニュース