金本監督苦悩 球団初OP戦2桁借金 貧打深刻…最下位目前

[ 2018年3月25日 05:30 ]

オープン戦   阪神2―6オリックス ( 2018年3月24日    京セラD )

<神・オ>渋い表情でスコアボードを見つめる金本監督(中央)
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 また打てない、勝てない…。阪神は24日のオリックス戦に逆転負けして4連敗。オープン戦は2勝12敗1分けとなり、借金は球団初めて2けた「10」に到達した。25日の同戦を残すのみで、金本監督(49)も5日後に迫った30日の開幕・巨人戦(東京ドーム)へ弾みをつける何かがほしい。

 逆転負けしたゲームセットから10分…、20分…。金本監督はなかなか会見場に姿を見せなかった。恒例のミーティングの後、若手選手たちの素振りを見ていたからだ。

 「勝ち、負けじゃなしに、ストレートをとらえきれてないわな」

 イレギュラーなこの行動がチームの現状を物語る。勝敗は度外視できるオープン戦とはいえ、打線がまったく上向かない惨状には開幕を5日後に控えて焦らないわけがない。オリックスの新人左腕に軽くひねられて、得点は初回の2点のみ。言葉にあるように真っすぐに力負けしていた。

 例えば3回…。1番・糸原は見逃し三振、続く鳥谷はわずか3球で三ゴロ。最後は福留も中飛だが、すべて決め球はストレート。6回も鳥谷、福留、ロサリオが屈した。6回までアウトになった17打者のうち、11人が真っすぐで仕留められた。

 チーム打率・234は12球団中、9位。15試合で総得点45は、1試合平均3点しかない。特にこの4連敗中は2、0、1、2と開幕直前になってさらに事態は深刻化している。金本監督は「一年中、打ったらどうなるの。大変なことになる。個人個人の波もあるし、チームとしての波もあるから」と言葉では平然を装うが、どこまで我慢しているかは定かではない。

 2勝12敗1分けで借金は10。25日に負けか引き分け、勝っても広島がソフトバンクに勝てば、12年以来6年ぶりにオープン戦を最下位で終える。それでも都合のいいデータはあるにはある。00年以降でオープン戦最下位のチームがシーズンで巻き返してリーグ優勝したケースは01年近鉄、04年西武、08年巨人と3度もあるのだ。

 「最後、いい形で終わりたいですね」。そう、あくまでも3月30日からが本番。25日のオリックス戦がオープン戦ラストゲームだが、開幕から大変身するキッカケを見つけておきたい。

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2018年3月25日のニュース