“バッピー”上原に打者驚いた 予告されてもスプリット打てない

[ 2018年3月12日 06:45 ]

打撃投手を務める上原
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 最後に直球を右翼席に運ばれた巨人・上原の表情はすがすがしかった。ジャイアンツ球場で2軍練習のフリー打撃に登板、大飛球を放った亀井が駆け寄り「フォーク(スプリット)を見逃したけど教えてもらわなきゃ振ってました」と苦笑いで伝えた。

 打者4人に球種を予告しながら41球を投げた。3〜7球ずつ打者を回し、スプリットは2巡目から解禁し、計11球。実に4球の見逃しストライクを奪い、スイングされた2球もファウルと二ゴロだった。分かっていても打てない伝家の宝刀に、打者たちは驚きを隠さなかった。

 亀井「今年43歳の投げる球じゃない」

 宇佐見「球種を言われなきゃ全部振った」

 石川「フォーク(スプリット)であんなに腕を振る投手はいない。直球と変わらない」

 上原自身も好感触を得た。「ワンバウンドするかしないかくらいに落とせたら、ベストになる。そんなに悪くはなかった。(球種を)教えずに投げた時の反応を確かめたい」と第一段階を突破した。

 今年初めて打者と対戦。「やっと野球をしているなという感じ。気持ち良かった」と頬を緩めた。気温8度でも、いつも通り半袖。登板時のBGMに、メジャー在籍時に登場曲だった「Sandstorm」を流す球団の粋な演出に「音が小さかったんで、もうちょっと大きくして」とツッコミを入れた。「帰ってきて1週間もたっていない中で、ここまで来ている」。10年ぶりの日本で、順調に歩みを進めている。(池田 翔太郎)

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