“高校ビッグ4”広島・高橋昂 いまだ防御率0.00 緒方監督も高評価

[ 2018年3月12日 07:32 ]

オープン戦   広島3―3ヤクルト ( 2018年3月11日    福山 )

<広・ヤ>5回3安打無失点と好投した高橋昂
Photo By スポニチ

 広島・高橋昂也投手(19)が、開幕ローテーション争いに生き残った。11日のヤクルトとのオープン戦に先発し、5回を被安打3、4奪三振で無失点に抑える好投。先発の残り1枠を九里と一騎打ちで争う中、緒方監督からは「たいしたもの。いいアピールをしてくれた」と高評価を受けた。

 絶対に失敗の許されないマウンドで輝いた。高橋昂は闘志を表に出すことなく、淡々とスコアボードにゼロだけを並べた。

 「結果としてゼロに抑えられたのはよかったし、直球の走りもよかった。体が開き気味だったのが修正できて、うまく押し込めた」

 相手打線は山田哲、バレンティン、畠山という強力クリーンアップ。それでも「相手を見ることはないので」と動じなかった。初回、山田哲に中前打を許したが、バレンティン、畠山はともに2打数無安打。伸びのある直球を武器に三塁すら踏ませず、被安打3、4奪三振と強力打線に“完勝”した。

 広島の開幕ローテは野村、ジョンソン、薮田、大瀬良、岡田の5人が確定。残り1枠を九里との一騎打ちで争う。九里が実績十分なだけに、好投を続けるしか生き残る道はない。そんな厳しい立場の中で結果を残したことに、緒方監督からは「大したもの。自信にしてもらっていい。(ローテ入りへ)もちろん、いいアピールをしてくれた」と高評価を与えられた。

 ローテ争い以外にも、チラリと意識することがあった。5回からヤクルトの2番手として寺島が登板し、1回を無失点。楽天・藤平、西武・今井とともに高校ビッグ4と評されたが、高橋昂だけがドラフト1位指名にかからなかった。「今日は話す機会はなかったです。向こうはドラ1で入って、自分よりは上なので。追い越せるようになりたい」と珍しくライバル心をちらつかせた。

 開幕までに残り2試合の登板が予定されている。「スライダーもある程度は制球できたけど、さらに上がってくれば、もっと楽になると思う」。キャンプ前には中村祐、塹江、アドゥワら多くの“第6の先発”候補がいた中で、まだ1軍経験のない2年目の19歳左腕がオープン戦は2試合で計8回を投げて防御率0.00だ。今オフから目標に掲げ続けた開幕ローテ入り。いよいよ現実味を帯びてきた。(河合 洋介)

続きを表示

2018年3月12日のニュース