阪神・中谷 中堅譲らん!2打席連続タイムリー「ホッとした」

[ 2018年3月12日 05:30 ]

オープン戦   阪神6―3巨人 ( 2018年3月11日    甲子園 )

<神・巨>6回無死一、三塁、高山の中犠飛で三走・中谷が生還する。捕手・小林
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 2安打2打点にも、阪神・中谷の表情が緩むことはなかった。この試合前まで14打席、12打数連続無安打。試合後は思わず「こういう言葉は(まだ)言ってはいけないかもしれませんが…、ホッとしたというのはありました」と本音もこぼした。4日のソフトバンク戦以来となる快音。どん底の時期を乗り越え、復調の兆しが見えた。

 まずは1―1の4回1死一、三塁。カウント2―2から中川が投じた内角寄り直球に差し込まれず、左翼後方へと弾き返した。フェンス直撃の勝ち越し適時二塁打で、呪縛から解放される。続く6回無死一、二塁では2番手・田原の直球を左中間へ運び、オープン戦初勝利を呼ぶ決勝の適時二塁打を放った。

 「(2打席とも)チャンスだったので、とりあえず三振しないことだけ考えていた。結果、ヒットになって良かったです」

 高山、俊介ら中堅を争うライバル達が結果を残す中、もがき苦しんだ。「皆打っているし、出遅れている感じもあった。そこは焦りも」と危機感を抱く日々が続いた。それでも、立ち止まることは許されない。試行錯誤を繰り返すと「極端にバットが遠回りしていた」と修正点を見つけた。バットを持てば常に意識して、課題と向き合った。ようやく、いや、やっとのことで結果に結びつけた。

 一つの壁を破った姿に、金本監督もうなずいた。「だいぶ、取り組んでいることができ始めている。しかも今日はインサイドを打ってくれたから。そこは自信にしてほしいし、今やっていることは間違っていないんだということを理解してほしい」。9日の中日戦では“懲罰”の意味合いを含んだ交代を告げられたが、この日は一定の評価をもらった。

 とはいえ、競争の決着はまだまだ先。中谷は「しっかりこれで切り替えて。今日は今日で」と次戦に目を向けた。(巻木 周平)

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