阪神、交流戦連勝発進!38歳・能見が快投 防御率2位浮上

[ 2017年6月1日 05:30 ]

交流戦   阪神5―0ロッテ ( 2017年5月31日    ZOZOマリン )

7回2/3を無失点の投球を見せた能見
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 阪神は31日のロッテ戦(ZOZOマリン)に5―0で快勝し、交流戦連勝スタートを切った。先発の能見篤史投手(38)が7回2/3を4安打無失点の快投。桑原、マテオへのリレーで逃げ切った。今季3度目の零封勝ちで4カードぶりの勝ち越し。貯金を再び2桁10に乗せた。

 敵地の風も味方に付けて、能見が次々とスコアボードに0を刻んだ。交流戦初登板は名物の強風がこの日も吹いたZOZOマリンスタジアム。前夜の秋山は白星こそ飾ったものの5回7失点と苦労したマウンドで、8回2死まで4安打無失点と貫禄を見せつけた。

 「非常に疲れました。秋山もそうだったけど、高めに行かないように意識しながら投げました。向かい風だったんで」

 海から吹き付ける風がバックネット裏で跳ね返り、ボールを浮かすというこの球場独特の現象。それをしっかりと頭に入れ、低め低めに集めた。特に効果的だったのが、フォーク、チェンジアップという2種類の落ちる球だ。速度や落差が微妙に違う変化球を駆使し、随所でキレのあるストレートをズドン。初回1死から荻野をフォークで空振り三振に仕留めたのを皮切りに、今季最多の9奪三振をマークした。

 5月28日に38歳の誕生日を迎えたばかり。「40歳までマジック2やね」と笑う。すっかりベテランの域に入っても体力的な衰えはみじんも感じさせない。春季キャンプでたっぷり時間を割くのが走り込み。13年目の今でも変わらず、黙々と汗を流す姿がある。登板翌日には必ず球場のポール間を往復し、リカバリーに努める。

 「年を重ねると苦しいことが多くなるから、あえて苦しいことと向き合ってやっているつもり。(キャンプの走り込みの)貯金がシーズン中に出ると信じてやっている」

 完投も狙えたが、8回2死から三木の左前打、パラデスの四球で一、二塁としたところで降板。「いっぱい、いっぱいでした」と照れ笑いだ。もちろん、仕事は十分に果たしての交代。ベンチで左腕の下に足を運んでねぎらった金本監督は「できれば完封というのも考えたけど。どうやら彼は球数じゃなくイニングで疲れるらしい。本人いわくね」と振り返った。

 これがこの球場での先発での初勝利。今季の2勝目で防御率1・87とし、リーグ2位にも浮上した。乱打戦を金本政権最多の15得点で打ち勝った初戦。そして、ピシャリ零封勝ちの2戦目。チームの地力アップを印象づけた千葉の夜だった。 (山添 晴治)

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2017年6月1日のニュース