2000安打あと4本…熊工同級生が語る荒木の地道な努力「一つのことをずっと」

[ 2017年6月1日 08:30 ]

楽天時代の松本輝投手=2007年4月撮影
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 中日の荒木雅博内野手(39)が2000本安打にあと4本と迫った(5月31日現在)。荒木は九州・熊本の出身。九州唯一の球団であるソフトバンクにも、偉業を楽しみに待ちわびる仲間がいる。

 松本輝打撃投手兼スコアラー(39)だ。熊本工時代のチームメートで、95年には荒木とともにセンバツに出場。同年ドラフト2位でダイエー(現ソフトバンク)に入団し、06年に楽天にトレードで移籍。11年に現役を引退した。

 荒木とは互いの実家に“お泊まり”するほどの仲。荒木が猛打賞をマークした5月30日には福岡市内で食事し、昔話に花を咲かせた。「2人でいるときは野球の話はしなかった。高校生なんで、恋愛の話ばっかり」と懐かしそうに語った。

 「真面目だった」。高校1年、初めて練習で見た荒木を今でも鮮明に覚えている。「守備と走塁は凄いと思った」。一瞬で目を奪われたという。「塁に出たら、2球で(2盗塁して)三塁に行ってるようなやつだった」。俊足には何度も助けられた。

 よく知るだけに、驚きも隠せない。「ホームラン競争しても、僕が勝ってたし」としみじみ。「バッティングは目立たなかったのに、2000本。あいつが2000本打つのは凄いなと思う」と感慨に浸った。

 プロでは、1度だけ対戦した。楽天時代の08年の6月9日、中日対楽天(ナゴヤドーム)の交流戦。「センター前に打たれた」。高校時代には紅白戦でも対戦することはほとんどなかっただけに、最高の思い出の一つとなった。

 努力する姿を見てきた。「(高校時代は)ノックでも一つのことをずっと。同じことを繰り返しやるタイプ」。プロ22年目。地道に積み重ねてきた証が刻まれようとしている。(記者コラム・後藤 実穂)

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2017年6月1日のニュース