佑、623日ぶり白星!エースナンバー返上“再出発”の1勝

[ 2017年6月1日 05:35 ]

交流戦   日本ハム6―1DeNA ( 2017年5月31日    札幌D )

5回2死二塁、本塁のクロスプレーがアウトになり、喜ぶ斎藤
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 日本ハムは31日、DeNAを6―1で下した。先発の斎藤佑樹投手(28)は5回0/3を5安打1失点に抑え、今季初勝利。白星は15年9月16日のロッテ戦(QVCマリン)以来、623日ぶりとなった。昨年は3年ぶり未勝利でエースナンバーの「18」を返上。背番号1を背負っての再出発の1勝で、チームの連敗を3で止めた。

 一瞬だけ喜んだが、すぐに申し訳ない気持ちが上回った。お立ち台。ファンから623日ぶり白星を祝福する拍手を浴びた斎藤は「うれしい…、いや、うれしくはないです。ちょっと長いですよね。すみませんでした」と謝罪。再び温かい拍手と歓声が降り注いだ。

 今季2度目の先発。札幌ドームは昨年6月以来だ。初回は無死一塁から梶谷を三ゴロ併殺に抑えるなど無失点。テンポの良さで打線の援護も引き出した。オフに股関節や肩甲骨の可動域を広げて威力が増したツーシームを両サイドに投げ分け、4番の筒香は2打席無安打。6回途中1失点で勝利をもぎ取った。

 あるアスリートが奮い立たせてくれた。昨年11月下旬、3年ぶり未勝利で「場違い」な気持ちを抱えて優勝パレードに参加した斎藤は、その数日後に知人に誘われ札幌市内でフィギュアスケートを初観戦。グランプリシリーズの重圧をはね返して優勝した羽生結弦に魅了された。「たとえ途中で失敗しても心の底から楽しんで自分を表現していた」。過去6年の自身のプロ生活を振り返り、思った。「結果を残そうと思ってばかりで野球を楽しめてない…」。純粋な気持ちを忘れていた。

 昨年12月。再出発するためにエースナンバーの「18」を球団に返上すると、06年夏の甲子園で全国制覇を遂げた早実時代も背負った「1」を提示された。野球を心から楽しんでいた当時の背番号。宿命と感じ、受け入れた。前回4月6日のロッテ戦は6回途中3失点で黒星。その後は登板機会がなく、2軍暮らしが続いたが、明るく前向きに調整を続けて1軍切符をつかんだ。

 「感動がチームを前に進める」が持論の栗山監督は、甲子園の申し子である斎藤の活躍は大きな流れをもたらせると信じている。負ければ借金10の正念場で連敗を3で止めた力投を「期待通り。前に進んでる」と評した。

 「また1、2勝で終わるわけにはいかない。今日の投球を最低限だと思ってやっていく」。あの夏、斎藤は誰よりも野球を楽しんでいた。再び輝きを取り戻す。再出発の一歩を、笑顔で踏み出した。 (山田 忠範)

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