U18日本・寺島 2戦37人無安打25K 香港に続いて中国も手玉

[ 2016年9月3日 05:30 ]

<日本・中国>先発した寺島

第11回U―18アジア野球選手権セミファイナルラウンド 日本8―0中国

(9月2日 台湾・台中野球場)
 セミファイナルラウンド第1戦が行われ、A組1位の日本はB組2位の中国を8―0で下した。先発した寺島成輝投手(履正社=3年)は7回無安打13奪三振の快投。今大会は12イニングを無安打で25奪三振と完璧な投球を続けている。2番手で今大会初登板となる左腕・早川隆久投手(木更津総合=3年)が2回完全。日本投手陣の無失点は30イニングに伸び、決勝進出へ大きく前進した。2日の同ラウンド第2戦で韓国と対戦する。

 手のつけようがない。無双の日本投手陣が勢いを増してきた。今大会2度目の先発となった寺島と早川の左腕リレーでスコアボードに0を並べ、中国に快勝。日本は出場8カ国中で唯一、無失点継続となった。寺島は「無失点で来ているので、それは頭にあった。点を取られないことを意識していた」と胸を張った。

 初戦の香港戦で自らが先発して始まった連続無失点。セミファイナルラウンドではこれまで会場だった台中インターコンチネンタル球場から台中球場へ変わった。同球場は現地入りした28日に練習を行ったのみ。マウンドは一見平地のように見えるほど低かったが「傾斜は若干。僕は好き。投げてみた感じも良かった」と味方にした。

 最速143キロの直球で押し、初回から4者連続三振。スライダーでも三振を奪うなど変幻自在の投球だった。7回に惜しくも四球を出し「悔しかった」と言いながらも13奪三振。突け入る隙を与えなかった。マスクをかぶる九鬼も「ミットを全然動かしていない」と舌を巻く制球を見せた。

 1次ラウンド最終戦・インドネシア戦を終えた1日夜には代表全員で近くの焼き肉店に出かけた。ここまでは宿舎内に缶詰めだっただけに「がっついた。おいしかった。元気が出ました」。エネルギー満点で投げた。

 優勝の行方を占う上で必勝が求められた一戦の先発を託した小枝守監督は「彼はそういうのを意気に感じるタイプ。どうしても落とせないぞと言っていたが、非凡なものを見せてくれたし、合格点」と称えた。3日は韓国と対決。このメンバーで戦うのもあと2試合だ。「良い思い出にしたいし、悔いが残らないようにしたい」。いよいよ、その視界にアジア制覇をとらえた。(松井 いつき)

続きを表示

この記事のフォト

2016年9月3日のニュース