【石井一久の視点】右打者の外角攻めが素晴らしい巨人・田口

[ 2016年8月11日 08:00 ]

<巨・D>7回2/3を2安打1失点で8勝目の田口

セ・リーグ 巨人5―2DeNA

(8月10日 東京D)
 巨人・田口の一番の良さは右打者の外角で簡単にストライクが取れること。直球だけでなく、ボールから入ってくる「バックドア」のスライダーもあり、カウント球で苦労しない。

 打者は追い込まれると、「内角に来るかもしれない」との意識が強くなるので、外角のスライダーは余計に遠く見える。今季の右打者の被打率は.211。右打者を苦にしないから、安定して試合をつくれる。

 一方、左打者の被打率は.260。右打者に比べて、やや引き出しが少ない。しかし、6回2死二塁では左の梶谷に初球、2球目と内角高めの直球で空振りを奪い、その後は外角スライダー、内角直球(ファウル)と見せて、最後は外角の直球で見逃し三振に取った。このように内外角のコンビネーションで左打者を抑えることができれば、常に長いイニングを投げることができる。

 マイコラス、大竹寛ら先発の駒がそろってきた巨人。田口の成長が、チームの戦い方に安定感をもたらしている。(スポニチ本紙評論家)

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2016年8月11日のニュース