中日・田島　プロ野球新開幕27戦無失点　守護神昇格９回３人斬り

＜中・巨＞９回の１イニングを３人で打ち取り、開幕からの無失点記録を２７試合に伸ばして先発・ジョーダン（左）と抱き合って喜ぶ田島

セ・リーグ 中日６―４巨人

（5月21日 ナゴヤＤ）
　新記録は守護神として打ち立てた。中日・田島が２点リードの９回から登板。立岡をフォークで三ゴロに仕留め大田はスライダーで空振り三振。亀井をフォークで一ゴロと安定感抜群の１３球でチームの連敗を３で止め昨年９月３日ＤｅＮＡ戦以来のセーブを記録。開幕からの連続無失点試合を２７まで伸ばし２リーグ制以降では最長となった。

　「うれしいですね。歓声が聞こえた時に、緊張はしました。久しぶりの９回。記録が（頭を）よぎったが、２点差だったので１点取られても、最後に勝って終わりたいと思っていた」

　今季で５年目。ルーキーイヤーは５６試合登板で５勝３敗、防御率１・１５と活躍したが２、３年目は制球難に苦しんだ。「ガムシャラにいくだけじゃダメ」と昨季開幕当初に兼任だった谷繁監督から「緊張していることを認めろ」と言われ「イメージがしっかり沸くようになった」と振り返る。昨季は自己最多６４試合で防御率２・２８。「簡単に考えて、大胆に」。等身大の自分を理解し「岩瀬さんにもよく声をかけてもらった」と百戦錬磨のベテランからも助言を受け進化した。試合後に谷繁監督から「どう抑えるかということを考えて投げている。おめでとうございます」と祝福された。

　今後は開幕に限定しない高橋（現阪神）の球団記録３１試合とプロ野球記録である藤川（阪神）の３８試合が目標となる。歴史に名を刻んだ２６歳は「みなさんに助けられている。ここまで来ただけでもビックリですけど。やることを変えずに続けていけたらいい」と力強かった。　（細川　真里）

　◆田島　慎二（たじま・しんじ）１９８９年（平元）１２月２１日、愛知県生まれの２６歳。小４で捕手として野球を始め、中部大第一２年時に投手転向。東海学園大では２年時からエースを務め、１１年ドラフト３位で中日入団。１２年４月１４日の阪神戦（甲子園）で２番手として登板し、初勝利を挙げた。１メートル８１、８４キロ。右投げ右打ち。