ロッテドラ2関谷“日大三デー”初登板初勝利 先輩に投げ勝った

[ 2016年5月22日 05:30 ]

<オ・ロ>プロ初登板、初先発で初勝利を挙げた関谷

パ・リーグ ロッテ10―3オリックス

(5月21日 京セラD)
 「旧友」とのコンビでつかんだ1勝!ロッテのドラフト2位ルーキー・関谷亮太投手(25)が21日、オリックス戦でデビューし、日大三の同期である吉田裕太捕手(24)とバッテリーを組んで7回を6安打無四球で3失点と好投。球団では12年・藤岡以来となる新人の初先発初勝利を挙げ、チームの連敗を3で止めた。

 ポーカーフェースを貫いていたヒーローが、ようやく破顔した。プロ初勝利を挙げ、女房役の吉田との記念撮影。関谷が「しっかりリードしてくれて投げやすかった」と言えば、プロでは2年先輩の吉田も「(関谷が)入ると決まってから一緒に勝ちたいと思っていた」と感慨深げだ。09年夏の甲子園で完封勝利を演じた2人が、7年後にプロの舞台でがっちり握手を交わした。

 初回2死、糸井に浴びた中越え二塁打をきっかけに失点。しかし、関谷は「ある程度(自分の球を)投げ切れていたので」とすぐに切り替え、最速146キロの直球と得意球のチェンジアップを軸に丁寧に投げた。相手先発も日大三OBの近藤一で、01年夏の甲子園の優勝投手。小4時にその姿を見て日大三中への進学を決めたという「憧れの大先輩」だったが、打者との勝負に集中した。

 中学時代は元巨人の桑田真澄氏と父・俊郎さん(56)が一緒に立ち上げたボーイズリーグの「麻生ジャイアンツ」の1期生としてプレー。父は息子の練習を初めて見た桑田氏に「この子は間違いなくプロに行けます」と言われたという。

 2巡目からは「師匠」から学んだ縦の大きなカーブをアクセントに加えた。中学では投手兼遊撃手。「桑田さんを見て、投手は投げるだけじゃなく守備も全てできるのが超一流の選手だと感じた」。3回1死一塁では駿太の一、二塁間へのゴロを素早いベースカバーで一塁アウトにし、この回を最少失点でしのいだ。

 開幕45試合目で訪れた出番。大学、社会人を経て入団した25歳には開幕1軍を逃した悔しさと並々ならぬ決意があった。合流した前日。「やっと来た、というよりは…。最後というくらい(の気持ちで)」と初登板から結果にこだわっていた。

 チームの連敗を3で止めた好投。当初はチェンを昇格させる予定だったが、2軍からの推薦を受けて変更した伊東監督は「予想以上によかった。次回も投げさせようと思う」と即決した。「もっと(緊張で)フワフワすると思っていたけど、意外とそんなになかった」と関谷。首位獲りへ、頼もしい右腕が加わった。 (大林 幹雄)

 ▼関谷の父・俊郎さん(スタンドで母・美由貴さんとともに観戦)感動しました。桑田さんからは「おめでとうございます」というメールをもらいました。ストライクが先行したのが一番よかった。

 ▼阪神・高山(日大三、明大の2年先輩・関谷のプロ初勝利に)勝たれたのは(試合後に)知りました。同じ日に活躍できて、よかったです。

 ◆関谷 亮太(せきや・りょうた)1991年(平3)5月10日、神奈川県生まれの25歳。小2で野球を始め、日大三では3 年夏の甲子園に出場。1回戦・徳島北戦で完 封勝利も、2回戦敗退。明大では4年春にリーグ3勝など、同年の春秋連覇に貢献した。JR東日本を経て、15年ドラフト2位でロッテ入団。1メートル80、84キロ。右投げ右打ち。

 ≪球団4年ぶり藤岡以来快挙≫プロ初登板のルーキー関谷(ロ)が7回3失点で勝利投手。今季新人の初登板勝利は横山(広)と佐藤(中)に次ぎ3人目で、パでは初。ロッテでは12年藤岡以来11人目の快挙。

続きを表示

この記事のフォト

2016年5月22日のニュース