DeNA今永 神宮“凱旋”3連勝 駒大バッテリーで燕斬り

[ 2016年5月22日 09:30 ]

<ヤ・D>7回1失点で3勝目を挙げた今永はマスコットのスターマン、dianaと記念撮影に納まる

セ・リーグ DeNA4―1ヤクルト

(5月21日 神宮)
 神宮のビジター用ロッカーに向かって歩く三塁側ファウルゾーン。内野席のファンの声援に応えていたDeNA・今永は思わず「二度見」した。視線の先には「駒大」の文字が入った紫色のタオルを掲げる男性ファン。「凱旋勝利」を実感した。

 「本当に懐かしいと思いながら投げていました。でもホームではない。プロはプロとして割り切って投げていきたい」

 プロ初となるヤクルト戦。駒大で通算18勝を挙げた左腕が神宮に帰ってきた。大学で3年先輩だった戸柱とバッテリーを組み序盤から好投。6回1死三塁で川端に中前にポトリと落ちる適時打を許し同点とされたが「川端さんの技術が上だった」と気持ちを切り替えた。続く山田、バレンティンを打ち取り、最少失点で脱出。8回にロペスが決勝3ランを放ち、セットアッパーの三上にバトンを渡した。7回106球で3安打1失点。初登板から4連敗後の3連勝で、5月は負けなしだ。

 屈辱の記憶を少しだけ払しょくできた。神宮は昨年11月10日以来の登板。その試合は東洋大との入れ替え戦の3戦目で、ヤクルトにドラフト1位で入団した原樹との投げ合いに5回1/3を自己ワーストの9失点で敗れ、2部降格が決まった。前日の練習後には「神宮は悪い思い出で終わっている。プロでは相性がいい球場と言われるようにいいスタートを切りたい」と意気込み、その後は投手コーチを兼任する三浦とロッカーでテレビ観戦。「球場の雰囲気にのまれずに、高さ、コースを間違えなければ大丈夫」とアドバイスを受け、マウンドで実践した。

 チームは最下位も5月は10勝6敗1分けで、首位と4・5ゲーム差だ。「次の神宮でも自分の仕事をしたいです」と今永。リーグ3位の防御率を1・87と下げた新人左腕が「5月反攻」の原動力になっている。 (山田 忠範)

 ▼DeNA・戸柱(駒大の後輩・今永を好リード)低めを意識させた。自分も大学4年生以来の神宮なので特別な思いはありました。

 ▽今永と神宮 リーグ戦通算46試合で18勝16敗、防御率2・03。1年春から出場し、3年秋にはMVP、最優秀投手、ベストナインの3冠を獲得する活躍で26季ぶり優勝の原動力となった。同年明治神宮大会では決勝で明大を破り、13年ぶりの優勝に貢献した。4年時は故障の影響もあり、秋は2部優勝の東洋大との入れ替え戦に出場。1回戦で原と投げ合い、3安打12奪三振完封勝利も2回戦から連敗し、2部に降格した。

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