和田5回零封に満足 無失点も無四球も14イニングに

[ 2016年3月16日 05:30 ]

<ロ・ソ>2回無死、デスパイネを三ゴロに打ち取る和田

オープン戦 ソフトバンク0―2ロッテ

(3月15日 QVCマリン)
 ミスターゼロだ!ソフトバンク・和田毅投手(35)は15日のロッテ戦(QVCマリン)に先発し5回3安打無失点と好投。今季実戦での連続イニング無失点を14まで伸ばした。いまだ与四死球0と抜群の制球力。最大瞬間風速15・5メートルの強風にも屈しなかった。試合は2番手・千賀が崩れ、今季対外試合15戦目でついに初黒星を喫した。

 センターポールに掲揚された旗が激しく左翼方向に引っ張られている。千葉市内は午後12時6分に最大瞬間風速15・5メートルを観測した。だが、小高いマウンド上で人一倍、風を受けているはずの左腕はぶれなかった。

 「マリンでも風が強い方でしたね。ボディーコントロールし低めへ投げることができました」。和田は5回3安打無失点、無四球の内容を満足そうに振り返った。

 紅白戦、練習試合、オープン戦と、これまで実戦3試合9回2安打無失点。2安打はけん制アウト、併殺で切り抜け、打者27人とほぼ完璧な内容だった。通算14イニング連続無失点となったこの日、際だったのは制球力だ。打者18人に対し、初球のストライクは7人だけだったが、3ボールはなし。2ボールも3度だけだった。2回2死、井上に9球粘られ中前打を許したが、四球は与えない。連続無四死球イニングも無失点と同様14まで伸ばした。

 メジャーに挑戦するまでの9年間に1444回2/3で430四死球を与え、1試合平均は2・68個だった。決してコントロール抜群ではなかった左腕はアメリカでの4年間で変わった。「真っすぐでファウルさせていくよりも、球数をより少なくしたい」。三振より、カットボール、ツーシームを新たに習得し、変化の小さいボールで内野ゴロの山を築くのに心血をそそぐようになる。そして、強い風に影響を受けることも少なくなった。

 チームは対外試合14戦無敗でバトンが巡った。「いい緊張感の中できた」と和田。2番手・千賀が失点し、チームは15戦目で初黒星となったが「和田はよかったと思う。ボールも低めへ集まったね。(あらためて)千葉の風を経験してくれたのもいい」と工藤監督は満足げに振り返る。

 「開幕までもう一度、投げる機会があると思う。もう少し、イニング数を伸ばしたい」。そう口では言うが、この仕上がりならばいつ、開幕しても問題はなさそうだ。(福浦 健太郎)

 ▼ソフトバンク・工藤監督(対外試合初黒星に)負けた方が反省すべきところがあっていい。

 ▼ソフトバンク・千賀(6回から登板し、8回に2失点)あれが実力。テンポが悪くて、野手に迷惑をかけた。

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2016年3月16日のニュース