ヤクルトは1軍全選手面談 声出し金銭授受で各球団も対応

[ 2016年3月16日 05:47 ]

 野球賭博に伴う調査で「声出し」やノックで現金のやりとりが選手間であったことについて、他球団も対応に追われた。

 ヤクルトは新(あたらし)純生球団専務らが1軍全選手、全スタッフと1人ずつ面談を行った。再調査の結果について新球団専務は「ファームも聞き取りをしていないし、全員きちっと終わらせてから。まだすり合わせを行っていない」と語るにとどまった。同じくこの日から首脳陣、選手に対してヒアリングを開始したロッテでは、野球賭博問題に関しては野球賭博常習者とされるB氏と面識があるかどうか、B氏が経営する飲食店に出入りしたことがあるかなど具体的に踏み込んだ聞き取りを行った。また、試合前の円陣に絡んだ金銭授受について山室晋也球団社長は「監督やコーチ、古くから在籍する選手に聞いた限りでは、ウチではない」と話した。

 また、DeNAは18日に1、2軍の全選手へ2度目の注意喚起と調査を行う予定で、高田繁GMは「うちはないという話を聞いているが分からない。遠征中だから調べようがない。帰ってからまたやります」と話した。

 ▼江戸川大・小林至教授(元ロッテ投手) 私が選手だった四半世紀前から、ノックでエラーをしたら罰金を支払うなどの現金のやりとりはあり、一球を大事にして練習に緊張感を与える効果はあった。ただ、公式戦の勝敗に絡み現金をやりとりするのはゲーム性が高く、プロ野球選手として、あまりに幼稚すぎるのではないかと思う。野球賭博の違法性とは別次元で大騒ぎするほどでもないが、今後は誤解されるような行為がないよう選手たちには強い自覚を促したい。

 ▼漫画家・やくみつるさん 今回の現金のやりとりは野球賭博とは異なる話で、同一に扱うことはできず、それほど非難すべきことではない。プロ野球選手の平均年俸から考えると、1人当たりの金額は何ということはない。巨人の現金授受で「ご祝儀」という説明があったが、勝敗が左右すると想像するのは現実的でない。公表されなかったのは賭博とは関係ないと割り切った判断で、理解できる。巨人の前監督から説明を聞いてみたい。

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2016年3月16日のニュース