アニキが見たい!金本効果甲子園ファン5割増 初陣に1万4554人

[ 2016年3月6日 07:19 ]

<神・ロ>球審に交代を告げる金本監督(左)

オープン戦 阪神2―4ロッテ

(3月5日 甲子園)
 甲子園初采配。オープン戦にもかかわらず1万4554人もの観衆が詰めかけた。阪神・金本監督は「いや特には…」と冷静だったが、その熱気は確かにベンチまで伝わっていた。

 グラウンドへ厳しい視線を注ぎ、着実にチームが前進していると感じ取った。躍動したのは、ドラフト1位・高山だ。5回、先頭打者で迎えた第2打席。1ストライクからの2球目、大嶺祐の低めに沈むツーシームにバットと体が反応した。しっかりと捉え、力強い打球が二遊間を抜いた。甲子園初安打。「自分らしくできたとは思う。雰囲気にのみ込まれることなく、自分のペースでやれた」。堂々の本拠地デビューだった。

 かつて指揮官が守った左翼でフル出場した。日大三では甲子園に春夏合わせて3度出場した。3年夏は打率・500と活躍し、決勝の光星学院戦では3ランを放つなど全国制覇に貢献。あいさつ代わりの一本を、金本監督は「いつかは打つんだから」と当然といった様子で振り返った。

 大歓声が舞ったスタンド。観客の数は、昨季の甲子園オープン戦初戦の9383人から約5割アップした。平日と週末の違いはあるが、一昨年の5583人と比較すれば約3倍増だ。甲子園初采配を見届けようと駆けつけたファンは、05年を最後にリーグ優勝から遠ざかるチームの改革に期待を寄せた。

 本拠地での初采配を白星で飾ることはできなかった。それでも、最後まで鳴りやまなかった大歓声。金本監督は「景色が変わったわけでもないしね。どうってことはなかったけどね」とさらりとかわしたが、本音は違うはず。甲子園に帰ってきた背番号6の「超変革」は開幕へ向けてさらに熱くなっていく。

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