亀井、原監督に並んだ!通算5発目サヨナラ弾 球団歴代5位タイ

[ 2015年7月30日 05:31 ]

<巨・D>延長10回1死一塁、サヨナラ2ランを放った巨人・亀井

セ・リーグ 巨人5-3DeNA

(7月29日 京セラD)
 「大阪の亀」が決めた。巨人は29日のDeNA戦で亀井善行外野手(33)が延長10回に右越え6号2ランを放ち、今季3度目のサヨナラ勝ち。巨人のサヨナラ本塁打は亀井が昨年7月30日、同じ京セラドームで、同じDeNA戦で記録して以来だった。チームは貯金1とし、首位の阪神、ヤクルトを1ゲーム差追走。混戦セ・リーグで3球団が貯金を持ったのは6月10日以来だ。

 東京ドームを都市対抗野球に譲るこの時期ならではの大阪主催ゲーム。京セラドームが、またも亀井の「庭」になった。奈良出身、高校は大阪・上宮太子。地元で歓喜の一撃を突き刺したヒーローは、本塁を踏むと同僚にもみくちゃにされた。

 10回1死から四球を選んだ坂本が、リードを大きくとって相手バッテリーを揺さぶる。フルカウントからの6球目。「直球しかない。見逃しだけはダメだ」。読み通りにきたエレラの152キロ直球を叩き、熱戦に終止符を打つ一撃を右翼席へ放り込んだ。「完璧でした」と笑顔がはじけた。

 京セラドームとは相性抜群だ。昨年5月31日のオリックス戦。チームは9回まで金子に無安打無得点に抑えられたが、延長12回に両軍を通じて唯一の得点となる決勝ソロを放った。さらには同年7月30日のDeNA戦で、延長11回に万谷からサヨナラ6号ソロを右翼席へ。当時の2番から「昇格」した4番の打順で、1年たって再現VTRのような一発を放った。

 「非常にやりやすい球場。この打順でここに立つのは初めてなので、良いとろを見せたかった」

 7月7日のヤクルト戦(東京ドーム)から16試合連続で4番を務める。だが、試合を重ねるたびに重圧は増した。「走者がいる場面で打てないと重圧が凄い。やっぱり巨人の4番は他の打順とは違う。阿部さんは凄いなあって思う」。4試合連続無安打を味わうなど不振に陥ったが、発想を転換した。「5~7番がクリーンアップだ」――。

 試合を決める力を求められるのが4番なら、亀井の仕事はそれにふさわしい。自身5本目のサヨナラ弾は、原辰徳(現監督)、松井秀喜ら歴代主砲に並ぶ巨人歴代5位タイとなった。

 1軍復帰先発だった同学年の内海が2軍で苦しんでいる姿を、ずっと気に掛けていた。7回途中まで力投する姿に燃えた。「内海に勝ちは付けられなかったけど、きょう勝てて良かった」。チームに2カード連続の勝ち越しをもたらし、7月13日以来の貯金1。原監督は「ナイスバッティング。(坂本)勇人が揺さぶった。そういうものが真っすぐを放らせた、というつながりはあると思う」とうなずいた。

 「(4番に)ずっとしっくりきてなかったけど、最後ので吹っ切れた。気持ち良かった」。亀井が同じ快感を味わえば味わうほど、チームは浮上する。(青木 貴紀)

 ≪球団歴代5位5発≫亀井(巨)が延長10回にサヨナラ本塁打。自身サヨナラ弾は昨年7月30日に同じDeNA戦(京セラドーム)で放って以来通算5本目。巨人では原、松井らに並ぶ5位タイに浮上。これで亀井のサヨナラ弾は2本目から4本続けて延長戦。チームで延 長サヨナラ弾が4本は長嶋、松井と並ぶ最多本数になった。また、亀井の通算本塁打は61本。満塁本塁打の比率は8.2%に達し、巨人で通算5本以上の10人の中では坂本の4.1%を上回り最も比率が高い。

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