坂本を超える!?敵軍GMが絶賛する巨人ルーキー

[ 2015年7月30日 08:15 ]

巨人・岡本

 松山空港から伊丹空港へ出発する巨人を取材した29日、対戦相手として次の便で移動するDeNAの高田繁GMと話す機会があった。日本ハムのGM、ヤクルトの監督時代に球団担当として取材している。雑談の後、話題は巨人の高卒ルーキー・岡本和真内野手へと移った。

 「あの打撃は間違いなくモノになる。絶対に出てくるよ」。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで知られる高田GMが、ライバル球団の19歳を絶賛した。04年10月に日本ハムのGMに就任して以来、プロ・アマ有力選手の動向を注視している目利き。「坂本の高校時代や1年目と比べるとどうか?」と水を向けると、詳細な分析は控えながらも「打撃だけなら岡本だと思う」と言った。

 智弁学園で高校通算73本塁打を放った岡本は29日現在、イースタン・リーグで52試合に出場し打率・253、12打点。本塁打は0で三塁守備も発展途上だが、巨人の原監督も早期の1軍デビューに大きな期待を寄せる一人だ。今月6日の1軍練習に参加させ、1軍昇格について「近未来という点では否定はしない。できる人は1年も2年も3年もかかるわけがない。やっぱり一日でも早く」と話していた。

 個人的に、岡本に求めたいのは成長するためのどん欲さだ。07年の春季キャンプでのこと。2軍の夜間練習に参加していたルーキーの坂本は、近くで個人練習に取り組んでいた小笠原(現中日)に対し、独特の片手ずつで行うティー打撃について質問攻めにした。

 当時、日本ハムからFA移籍1年目の小笠原は、鬼気迫る表情でバットを振っていたが、それを知ってか知らずか聞きに行けるハートの強さ。坂本は「どういう意図でやっているか知りたかったから」と屈託ない笑顔を浮かべて話した。こうした一面も、坂本が急激な成長曲線を描いた要因だと考える。

 坂本は07年9月6日の中日戦(ナゴヤドーム)、プロ3打席目で初安打初打点となる決勝適時打。延長12回の死闘に終止符を打ち、翌08年の大ブレークへの足がかりとした。今季の1軍公式戦は残り50試合を切った。岡本が今後、どう育つのか。まずはルーキーイヤーをどういう形で終えるかに注目したい。(大林 幹雄)

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2015年7月30日のニュース