松井稼頭央は永遠の野球小僧…純粋な思い「仕事の感覚ではない」

[ 2015年7月30日 10:40 ]

これまでの野球人生について語る松井稼

 28日のソフトバンク戦で日本通算2000安打を達成した楽天・松井稼だが、野球を辞めたいと思った時期もあったという。東大阪市のボーイズリーグ「若江ジャイアンツ」に入部した直後と同チームの中学部に上がった時の2度だった。

 「野球がやりたいのに、声出しばかりで練習もさせてもらえない。公園で野球をしていたら、違うチームのコーチに誘われた。練習も参加したけれど、最後は元のチームに戻されました」

 その後、野球を辞めたいと思ったことは一度もないという。10月に40歳になる男は純粋な気持ちで野球と向き合う。

 「野球がしたい。野球以外に趣味があって、第二の人生を描いていたら別でしょうけど。お給料は頂いているが、僕は野球に対して仕事をしている感覚ではない。趣味はやっぱり“野球”ってなってしまう」

 昨年8月19日。雨天中止となった旭川での日本ハム戦の試合前に、自ら外野手への転向希望をコーチ陣に伝えた。

 「可能性に懸けたかった。外野は守ったことがないから、新しい自分を出せるかもしれない。選手寿命が延びるかもしれない。それなら先が見えるより可能性が見える方が楽しいと思った」

 内野の他ポジションに回る考えはなかった。

 「ショートへのプライドがあるからこそ、外野に行った。守備範囲が狭くなったから、他の内野というのはね。僕は内野ならショートをやりたいですから」

 外野から見える景色は新鮮だった。

 「内野が集まっている時は寂しさも感じる。でも、外野はファンと距離が近い。内野だと前しか見ないが、今は外野全体を見渡したりする」

 次への挑戦は何か。日米通算3000安打に500盗塁。節目の数字が先にある。

 「自分に責任、プレッシャーを感じるわけでもないし…。何かにゼロではない可能性が見えたら自分でプランを持って過ごしたい。数字もモチベーションになる。引退したらどうしようかな。草野球チームでもつくるかな」

 ゴール地点を想像する姿に悲壮感はない。明るく楽しく。松井稼頭央は永遠の野球小僧なのだ。 (取材・構成 倉橋 憲史、徳原 麗奈)

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