西岡が先頭打者アーチ!「日本1000試合出場」自ら祝った

[ 2015年5月15日 08:50 ]

<ヤ・神>初回、西岡は左越えに先頭弾者弾を放ちナインとハイタッチ

セ・リーグ 阪神4―1ヤクルト

(5月14日 神宮)
 阪神の1番西岡は狙っていた。試合開始から1分後の午後6時2分。先発の成瀬がカウント2ボール1ストライクから投じた4球目だ。高めに浮いた直球をジャストミート。薄暮の空に舞い上がった大飛球は虎党の歓喜にも後押しされて左翼ポール際に吸い込まれた。

 「(本塁打は)狙っていた。真ん中、内寄りのボールを。風も良い方向に吹いていたし。打ち方を見てもらえば(狙っていたことは)わかる」

 ひと振りで仕留めたことに価値があった。やや内角のボールを強振。少し体を開きながら強引に引っ張り込んだ技ありの一発だった。実に13年5月18日のソフトバンク戦(甲子園)以来となる通算19本目の先頭打者アーチ。3月31日のヤクルト戦(神宮)以来となる今季2号の先制弾だ。くしくも本塁打を放った相手はこの夜と同じ成瀬。抜群の好相性を誇る左腕を手玉に取った。

 「チームに雰囲気を持ってきてくれた。剛の一発はリズム、雰囲気が良くなる。先に点を取れたことが大きかった」

 和田監督も勝負の流れを引き寄せた一発をたたえた。今季は3番打者として開幕。しかし、その後は1番、2番と打順が変更された。そして、今月5日から指揮官は再び1番打者として起用。チーム状況の影響で打順が組み替えられる状況でも臨機応変に対応。攻撃的な役割を求められた切り込み隊長としてベンチの期待に応える働きが際立つ。

 大阪桐蔭の後輩でもある藤浪を強烈に援護し、日本での通算1000試合出場を達成した自らの節目を自ら祝った。最高の一日だろう。

 「(1000試合は)知らなかった。試合中に聞いた。2000試合出ている人もいる。1試合でも多く出られるように頑張りたい」

 昨季は福留との激突で長期離脱を余儀なくされた。昨年11月には右肘も手術。選手生命を脅かす危機に直面した経験から出場へのこだわりは、より強くなった。「勝負の年」と位置づけた2015年。背番号7は猛虎を勝利へと導く使命を背負い戦い続けている。

 ≪メジャーでは71試合出場≫西岡(神)が14日のヤクルト8回戦(神宮)に出場し、通算1000試合出場を達成した。プロ野球469人目。初出場はロッテ時代の03年6月23日の西武戦。このほか、メジャーでも71試合に出場している。

 ≪通算19本目≫初回には13年5月18日ソフトバンク戦で摂津から放って以来、通算19本目となる先頭打者本塁打。東京ドームでは田中(広)も先頭弾を放ったが、同日に2本の初回表先頭弾が出るのは、11年6月11日にマートン(神)が西武戦で、亀井(巨)がオリックス戦で放って以来4年ぶり。

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