中島 日本860日ぶり初安打「オープン戦ですからね」

[ 2015年2月22日 05:30 ]

<ソ・オ>4回、中島は中前打を放つ

オープン戦 オリックス0-1ソフトバンク

(2月21日 宮崎アイビー)
 本来の姿を取り戻す。それを証明するセンター返しだった。4回の第2打席。オリックス・中島は東浜が投じた高めの直球を中前にはじき返した。3年ぶりの国内復帰。その実戦初戦で、西武時代の12年10月14日のCSファーストステージ第2戦以来860日ぶりの安打を放った。相手は同じソフトバンクだった。

 「オープン戦ですからね。特にないですよ」。西武時代に打率3割以上を6度マークし、通算1380安打を誇る中島にとって、感慨深い一打ではない。2打席で交代し、報道陣に「2打席で何球見られましたか?」と逆質問。投手の生きた球に慣れることに主眼を置いており、二ゴロだった第1打席の6球と合わせて計8球に「1打席目に結構(球を)見ることができた。徐々にタイミングを合わせていけると思う」と手応えを口にした。

 FAで海を渡った2年間は故障もあり、メジャーの舞台に立つことはできなかった。米国のキャンプは基本練習から実戦までの期間が短い。結果を欲しがったために焦り、フォームを崩した。故障にもつながった。久しぶりの日本のキャンプでは「徐々に上げていけばいい」と、じっくり調整した。フリー打撃では持ち味である右打ちを徹底。ボールを引きつけ中堅から逆方向の右翼へ打ち返した。一、二塁間にネットを4枚立て、順番に狙い打ちする技術も見せた。二ゴロと中前打。練習通りだった。

 「5番・三塁」で出場。主軸として期待を寄せる森脇監督も「キャンプ初日から自分なりの調整をして内容が良くなっている。ヒットも出るに越したことはない」と喜んだ。残り620本の通算2000安打。中島にとって目標であり、西武時代の打撃コーチで恩師の土井正博氏との約束でもある。まだ32歳。復活への第一歩を踏み出した。

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