マー君 米メディアと“肘バトル” じん帯の質問ばっかり

[ 2015年2月22日 05:30 ]

2年目のキャンプ初日を迎えた田中

 マー君、早くも戦闘態勢。ヤンキースの田中将大投手(26)が21日(日本時間22日未明)、米フロリダ州タンパでキャンプインした。20日(同21日)には米国入り後初めて取材に応じたが、米メディアからは昨年7月にじん帯を部分断裂した右肘に関して集中質問を受けた。田中は影響なしを強調。チームの大黒柱として結果を出し、不安の声をシャットアウトすることを誓った。

 うんざりした気持ちを吐き出すように、声を張って答えた。21日(日本時間22日)のキャンプイン前日に行われた会見。日本メディアの前で、田中はマウンドで見せるような厳しい表情で言い切った。

 「試合に勝つ負けるより、僕の肘が切れるか、切れないかの方が注目されてるのかなっていう気分。まあ、シーズンが進んでいくにつれて僕が投げて勝つ負ける、そっちの方にフォーカスしてもらえるように頑張ります」

 10日に渡米し、16日にキャンプ地・タンパ入り。バッテリー組の集合日だった20日(同21日)に、米国で初めて取材対応した田中は、米メディアから何度も厳しい質問を受けた。昨年7月、右肘じん帯の部分断裂で2カ月半離脱した。PRP(多血小板血しょう)療法を受け、シーズン終盤に復帰。2試合に登板して計7イニングで120球を投げたというのに、関心事は「肘」だった。「もちろんその予想はしていました」。この日は13の質問のうち8問が右肘に関してだった。「肘が完全に治っていると言える自信はどこからくるのか」と問われれば、苦笑いを浮かべながら「今、ボールを投げられているからじゃないですか」。さらに「試合で投げる時に肘の故障があるのは頭をよぎるのか」と畳み掛けられると「それはないです」とピシャリと言い切った。

 米メディアばかりじゃない。田中の前に会見したジョー・ジラルディ監督も、田中の肘に関しては不安を隠しきれなかった。「オフシーズン(の調整)は試合で投げることとは全く違う。現状ではとてもいい状態だと感じているが、何か問題が出たとしても彼がキャンプを送りながら何を感じるか見ていきたい」と、シーズン中に期間限定の中5日のローテーション実施も示唆。不安を露骨にぶつけてくる米メディア、首脳陣の見解に田中の心は一気に戦闘モードに突入し、結果で見返したいと気持ちを新たにした。

 昨年は初日からブルペンに入ったが、今年の初ブルペンは2日目の22日(同23日)に決定した。「時差ボケはいつもに比べたら楽。しっかりやってこられたなと思う」。エースの期待がかかる2年目。真の姿を見せつけるため、田中の心にはもう、火がついた。

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