おかわり キングタイ31号 2児のパパ、妖怪デーに発奮

[ 2014年9月15日 05:30 ]

<西・楽>2回2死一、二塁、31号3ランを放った中村(左)はメヒアに迎えられる

パ・リーグ 西武11-2楽天

(9月14日 西武D)
 再びキング並走だ。西武の中村剛也内野手(31)が14日、楽天戦の2回に左越え31号3ラン。4試合ぶりの一発でリーグトップのチームメート、エルネスト・メヒア内野手(28)に再び並んだ。先制の左犠飛を含む4打点で81打点とし、リーグトップの日本ハム・中田翔内野手(25)に10打点差と接近。2冠も視界に捉えた。チームは主砲の活躍で11点を奪って大勝。1日で最下位を脱出した。

 ヨーでる、ヨーでる、ヨーでる、ヨーでる、おかわり君のホームラン。4点リードの2回2死一、二塁、中村が菊池の投じた初球のスライダーを叩くと、打球はあっという間に左翼席中段に飛び込んだ。試合を早々に決定付ける31号3ラン。リーグトップの同僚メヒアに再び並んだ。

 「妖怪にパワーをもらいました。きょう来ていたのでね」。この日、西武ドームでの試合は「Dream5と踊ろう!ようかい体操デー」として開催。幼児や小学生を中心にゲームやアニメが大人気の「妖怪ウォッチ」の人気キャラクターであるジバニャンとコマさん、アニメのエンディングテーマ「ようかい体操第一」を歌うDream5が来場した。妖怪たちは試合前からミニライブや始球式で躍動。5歳と2歳の息子がいる中村にとっては心強い援軍で「ジバニャンとコマさん、知ってますよ」と、自然と力が湧いてきたのだ。

 2児のパパは、子供に人気があるキャラクターの企画デーにめっぽう強い。ウルトラマンレオとギンガが来場した8月31日のオリックス戦(西武ドーム)でも28号2ランを放った。正義のヒーローも、妖怪でさえも味方に付けてしまう。麻里恵夫人の33歳の誕生日だった今月10日のロッテ戦(QVCマリン)では4打数無安打。08年7月に婚姻届を提出して以降、試合がなかった12年を除くと初めて「バースデーアーチ」を届けられなかったが、その分も妖怪と家族が見守る中でしっかりとヒーローになった。

 オリックスのペーニャを含めたキング争いの激しいデッドヒートには「そんな感じで(いい刺激を受けながら)やっていきたい。一応、負けたくないので」。過去4度、本塁打王に輝いたプライドがにじむ。狙える打撃タイトルは1つじゃない。初回の先制犠飛と合わせて4打点。今オフに手術を予定している右肘の状態は万全ではないが、「妖怪パワー」でフルスイング。81打点としてリーグトップの日本ハム・中田に10打点差に迫り、2冠も射程圏に捉えた。

 チームを1日で5位に再浮上させた試合後。グラウンドでは「ようかい体操第一」のスペシャルライブが行われ、残っていた1万3000人のファンがDream5とジバニャン、コマさんと一緒に歌って踊った。観戦していた愛息2人も「踊っていました。僕は踊れませんけど」。そう笑った中村の足取りは軽かった。

 ▽妖怪ウォッチ テレビゲームから始まり、漫画、アニメとタイアップするなどして子供に絶大な人気を誇る作品。アニメは今年1月から放送開始。妖怪の姿が見えるようになる不思議な時計「妖怪ウォッチ」を手にした主人公・ケータが、さまざまな妖怪と友達になっていく物語。妖怪メダルや腕時計型のおもちゃなどのグッズも大人気に。「ようかい体操第一」はアニメのエンディング曲で、動画サイト「ユーチューブ」では3000万回以上再生されている。

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