西岡「給料泥棒」返上打 復帰後初タイムリーも年俸2億でまだ9安打

[ 2014年9月15日 05:30 ]

<神・広>7回2死二塁、代打・西岡は適時三塁打を放ち一塁ベースを回る

セ・リーグ 阪神5-0広島

(9月14日 甲子園)
 福留の一発で阪神が7回にようやく0―0の均衡を破り、さらに2死二塁。大歓声の中、西岡が代打で打席へ向かった。

 「塁に出るというより、二塁走者を還すという気持ちでいた」

 直前に梅野が送りバント。2死としてでも自分のバットに懸けるベンチの意図は痛いほど感じていた。「変化球ばかりで引っかけさせたいのかな。真っすぐ系統は少なくなる」と配球を読んでの4球目。広島2番手・中田が投じたフォークボールを狙い通りに右中間三塁打とし、7月11日の巨人戦(東京ドーム)以来の打点で追加点をもたらした。和田監督は「1点で終わらず、剛(西岡)が打ってくれて非常に大きかった」と目尻を下げた。

 背中痛で7月23日に出場選手登録を外れ、長いリハビリ期間を経て今月11日に1軍復帰。しかし、右肘痛も抱えており、現在でも守備には就けない状況。そのため、代打の切り札としての起用が続いている。

 それでも、復帰後初タイムリーで今季初めてお立ち台に上がれば「西岡節」は健在。「(代打になって)関本さんだったり、新井さんの大変さが凄く分かりました。でも、あの場面はね、僕だから打てたと思います。セキさんと新井さんだったら、シングルヒットだったでしょうね」

 CSで「再戦」の可能性が高い2位広島とは2・5ゲーム差に戻した。今季は開幕3戦目の3月30日の巨人戦(東京ドーム)で肋骨骨折などの大ケガを負うなど、度重なる故障で15試合の出場にとどまる西岡は「ここまで給料泥棒になっていたが、まだ試合は残っている。全力で戦うことを誓いたい」。今季年俸2億円でまだ9安打。罪滅ぼしは、この一打で終わらせるわけにはいかない。

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