“鯉キラー”藤浪 10戦目で初黒星 マエケンとの投げ合いも4度目で土

[ 2014年8月23日 05:30 ]

<広・神>3回2死一、二塁、藤浪は松山に適時二塁打を打たれ肩を落とす

セ・リーグ 阪神0-6広島

(8月22日 マツダ)
 「不敗神話」が幕を下ろした。この日の試合前まで、広島戦は9試合登板、6勝0敗、防御率2・70。初対戦から“鯉キラー”の名を欲しいままにしていた阪神・藤浪だが、10試合目で失敗した。3回2死一、二塁。松山に141キロフォークを2点二塁打にされた。あの一打が勝敗を分けた。

 「ボール自体は悪くなかった。打った相手がうまかったということだと思う」。あの球を打たれては、お手上げだった。1ボール2ストライクに追い込み、勝負球として投じたフォーク。ストライクからボールになる絶妙の1球を痛打された。打者1巡目は1球しか投じなかった「勝負手」を打たれ、万事休した。

 出ハナをくじかれた。初回、先頭・天谷が止めたバットに当たった打球が内野安打になり、いきなり無死一塁。2死一、二塁から松山に先制中前打を浴びた。これで3試合連続、初回に失点。ただこれは結果論だ。「初回に点を取られることが多いので、しっかり改善しないと。気にしすぎずやっていきたい」。先頭打者の出塁経緯が物語るように、不運な要素があった。それよりも、波に乗りたかった3回に許した2点が重かった。

 「左」にも苦しめられた。特に全員が左の3、4、5番とは計9打席対戦し、2四球を含む7打席の出塁を許した。6被安打中3人に5安打を許し、そのうち3本が適時打だった。確かに今季は対右打者の被打率・189に対し、対左打者は同・291。とはいえ、この日も中軸以外の左打者3人は8打数1安打に封じた。本人も「そんなに嫌なイメージはない」と言うように過剰に意識する必要はない。5回6安打4失点で6敗目。勝負どころの巡り合わせに恵まれなかっただけだ。

 「きょうは要所で相手打者にうまく合わされてしまいました。この反省を次回の登板に生かしたいです」。敗戦から学ぶ男は、この日もしっかり反省点をあぶり出した。前田健とは4度目の投げ合いで初黒星。これもさらなる成長への試練だ。状態は決して悪くない。次回登板は中5日で28日・巨人戦(東京ドーム)の予定。立て直してみせる。

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2014年8月23日のニュース