ゴメス 散々4三振…バットへし折った!マートンは判定に不満爆発

[ 2014年8月23日 08:25 ]

<広・神>4回無死一塁、空振り三振のゴメスはバットをへし折る

セ・リーグ 阪神0-6広島

(8月22日 マツダ)
 イッライラ、ムッカムカ…。阪神は22日の広島戦で、前田健の前に5安打完封負け。今季初の首位浮上を狙ったが、6度目の挑戦も失敗に終わった。4番ゴメスが来日2度目の4三振、5番マートンも3打数無安打。ゴメスは4回にバットを地面に叩きつけ、へし折る始末。マートンは球審にクレーム…。巨人が勝利したため、ゲーム差は再び1・5に開いた。

 「頂」は「頂」でも、到達したのは順位ではなくイライラぶりの方だった。阪神○、巨人●なら、110試合目にして今季初めて首位浮上となるはずだったマツダスタジアムの夜。しかし前田健の前に5安打完封負けを喫した。感情むき出しに悔しさを表したのがゴメス、マートンの助っ人コンビだった。

 「…」

 試合後、普段は丁寧に取材に答えるゴメスが、球団通訳の呼び止めにも振り返らず、無言で帰りのバスへと乗り込んだ。勝ちたかった。過去2試合同様、相手エースを攻略するはずだった。だから、自分自身に腹が立つ。3点を追う4回無死一塁の第2打席。怒りで全身を震わせた。

 1ボール2ストライクからの4球目。外角低めスライダーを仕留めに行ったが、あえなく空振り三振。よほど悔しかったのだろう。次の瞬間、力任せにバットを地面に叩きつけた。そしてボキッとバットは真っ二つ…。あまりのど迫力に、誰もが声を失った。

 完ぺきに抑え込まれた。初回は内角低め真っすぐに見逃し三振。6回は内角高め真っすぐに、またもバットが空を切った。8回2死一、三塁のチャンスも、外角低めスライダーで空振り三振…。6月15日の西武戦以来となる来日2度目の4三振に、和田監督も「全体的にね。(元の状態に)いかに早く戻すか。平常心で野球ができていなかった」とお手上げだった。

 そんな主砲のフラストレーションは、マートンにも伝染した。ゴメスがバットをへし折った直後の打席。2ボールから2球連続で際どい低め直球をストライクと判定されると、良川球審に向かって不服そうな態度を見せた。三塁ベンチから慌てて和田監督と各コーチが飛び出し、事なきを得たのだが…。その打席は四球を選んだが、結局3打数無安打で快音を響かせることはなかった。

 今季2試合で、2人計12打数5安打だった両雄のバットが沈黙しては勝てない。7月12日の巨人戦以来の完封負け。完敗だったが、裏を返せばショックの残らない一戦でもある。「引きずることのないゲーム。2戦目が大事になる」。和田監督の言葉通り、“怒ゴメス”と“悪マートン”のイライラ&ムカムカがこの日限りであれば問題ない。23日の奪首はなくなったが、再出発するしかない。

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