星野監督 ゴキゲン「“よし、決まり”となった」ジョーンズ満弾トドメ

[ 2013年7月8日 06:00 ]

<ソ・楽>8回1死から満塁弾を放ちジョーンズはガッツポーズ

パ・リーグ 楽天7-0ソフトバンク

(7月7日 ヤフオクD)
 やられたらやり返す。しかも同じ変化球でだ。楽天のジョーンズは、金沢のスライダーだけを狙っていた。完璧な正面衝突。広いヤフオクドームの左中間へ軽々と運んだ。来日初の15号満塁アーチでトドメを刺した。

 「きのうの対戦は(金沢の)スライダーでやられていたので、それを待った。直球が来たらやられていたかもしれない」

 8回に2点を勝ち越し、なおも1死満塁。前日の7回にスライダーで空振り三振に倒れた金沢と対戦した。初球はスライダーが外れ、1ボール。「もう1球、同じ球が来る」。来日した助っ人の中で史上最多のメジャー通算434本塁打のプライドがある。意地で雪辱を果たした。2戦連発、4試合で4発11打点。「何よりチームが勝ってうれしいよ」と笑った。

 打率こそ・239ながら、リーグ2位の56四球で出塁率・391。フォア・ザ・チームに徹する姿勢がある。若手選手に対しては事あるごとに「勝負事だから、勝ち、負けはあるけど、試合を楽しむことが何より大事なんだ」と持論を語り、試合中も笑顔を絶やさない。4カード連続勝ち越しで、貯金は今季最多の11。2位のロッテに2ゲーム差をつけた星野監督は「ジョーンズの一発で“よし、決まり”となった」と目を細めた。

 仙台からの移動試合だった5日。福岡空港に向けて仙台空港を出発した際、航空機の窓側の席から眼下に広がる景色を黙って見つめていた。同空港は沿岸部に位置しており、まだ東日本大震災の爪痕が多く残る。日米通算2000本安打まで、あと9本となった不動の4番は言った。

 「できれば仙台のファンの前で達成したい」。メジャー級の打棒で東北のファンに夢を与える。

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2013年7月8日のニュース