強いのは当然!?八王子 飛雄真&童夢 打線けん引 11点5回コールド

[ 2013年7月8日 06:00 ]

<八王子・東京電機大高>3回2死一、三塁から二盗を決める館

西東京1回戦 八王子11―1東京電機大高

(7月7日 上柚木公園)
 第95回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の地方大会は7日、17大会で174試合が行われた。西東京大会では八王子の館飛雄真(ひゅうま)外野手(3年)と内童夢(どうむ)内野手(3年)が打線をけん引し、東京電機大高を11―1の5回コールドで下し、2回戦に駒を進めた。8日は10大会で79試合が行われる。

 9点リードの4回1死満塁。「八王子の星」が、試合を決める一打を放った。その名も「星飛雄馬」でなく、「館飛雄真」だ。1番打者は軽々と中堅方向へ犠飛を打ち上げ、チームに11点目をもたらした。

 「このチームで甲子園に行くことしか考えていない。自分は1安打では納得がいかないけど、勝てて良かった」

 1年夏からレギュラーを勝ち取ったリードオフマンは、3度目の夏で初めて初戦を突破。1安打1打点1盗塁の活躍でチームに4年ぶりの夏1勝をもたらした。

 スタンドには名前を付けた父・邦治さん(47)がいた。決してちゃぶ台をひっくり返すようなことはしない、温厚そうな顔で「悔いのないように精いっぱい暴れてほしい」と息子にエールを送った。愛知県出身の父は大の中日ファン。長男は龍之介と命名し、次男には漫画「巨人の星」の中で中日でプレーする伴を思い描き「宙太」としようとした。だが「カミさんに反対されたので、飛雄真にしました」と事情を説明した。飛雄真も中日ファンで、漫画について「読んだことはないけど、知っています。名前は気に入っています」と笑った。

 巨人にまつわる選手はまだいた。3回に右越え三塁打を放った内童夢主将だ。こちらも漫画「ミラクルジャイアンツ童夢くん」の主人公に負けじとチームの先頭に立ち、「細かいことをしっかりやっていきたい。一戦必勝でいく」と口元を引き締めた。

 チームは毎回の10安打で快勝。安藤徳明監督は「夏に勝っていなかったので、選手にはノビノビとやらせたかった」とホッとした表情を見せた。同校初の甲子園へ、役者はそろっている。

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