ソフトB 摂津以外で勝てない10連敗 KOの帆足は涙目

[ 2013年7月8日 06:00 ]

<ソ・楽>8回途中で降板した帆足

パ・リーグ ソフトバンク0-7楽天

(7月7日 ヤフオクD)
 肩をふるわせ、顔を上げることさえできない。涙が止まらないのか。何度も目元をぬぐう。8回途中で降板したソフトバンク・帆足はベンチに座ったまま、自戒を続けていた。

 裏の攻撃でも前を向けなかった。悔恨の理由は通算13勝2敗だった楽天にKOされたからではなかった。

 「摂津君しか勝てないと言われている中、勝ちたかったけど力不足。自分自身に悔しかった」。絞り出すような声だ。

 粘りの帆足の真骨頂だ。3回無死一塁では犠打を狙った岡島を捕ゴロ併殺打。5回1死一、三塁のピンチは島内の放ったライナーに二塁手・本多が飛びつき、飛び出した一塁走者を刺して併殺に打ち取った。7回無死ではジョーンズ、マギーをパームボールで連続空振り三振に仕留めるなど尻上がりに調子を上げた。だが、移籍後初めて100球を超えた8回1死満塁とされ、野選と銀次の左前適時打で2点を失い、降板。2番手・金沢がジョーンズから満塁弾を浴び、5失点で4敗目を喫した。

 チームは6月23日以来、エース・摂津以外の試合で10連敗を喫した。先発の支えとなるべき帆足はそのうち、3敗。高山投手コーチは「魂のこもった素晴らしい投球だった。勝たせてやりたかった」とかばった。だが、好投だけではなく、結果が求められる男は自責の念に苦しむ。最大8あった貯金は5月28日以来の0。西武に抜かれ再び、5位に転落した。

 試合後、選手全員を集め緊急ミーティングを行い「切り替えること」の大切さを強調した秋山監督だが「打つ方と投げる方がかみ合わないな」と頭の中は悩みであふれている。交流戦優勝を果たした勢いは、消えた。

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2013年7月8日のニュース