巨人28年ぶり“必殺”ダブル重盗!原野球原点は高1の甲子園

[ 2013年6月26日 06:00 ]

<広・巨>広島に快勝しナインを迎える(左から)原監督、アコスタ、菅野

セ・リーグ 巨人6-4広島

(6月25日 マツダ)
 これぞ、必殺の重盗攻めだ!巨人は25日、広島戦で鮮やかな逆転勝ち。2点を追いかける8回に2度のダブルスチールを成功させ、代打・矢野謙次外野手(32)が同点、村田修一内野手(32)が勝ち越しといずれも2点適時打を放った。1試合2度の重盗は85年以来、球団28年ぶり。原辰徳監督(54)の積極采配が見事に的中し、連敗を2で止めた。巨人の足攻は他球団の脅威となるに違いない。

 「原スペシャル」が敵地マツダスタジアムに歓声とため息を呼んだ。重盗、適時打、そしてまた、重盗、適時打。2点を追う8回、スコアボードにはあっという間に「4」の文字が点灯した。両リーグトップの64盗塁を誇る広島のお株を奪う攻撃に原監督もにんまりだ。

 「2度の重盗?珍しい。いつもあることではないでしょうね。まあ、僕が言うのもね。好きなようにお書きください」。

 最初は、8回2死一、二塁で打者・小笠原の場面。左腕・河内に対し、1ボール1ストライクの3球目に二塁走者・亀井と一塁走者・坂本で成功した。小笠原が四球で満塁。投手がミコライオに代わると、代打・矢野が中前に同点2点打だ。

 なおも一、二塁で、打席は村田。今度は1ボールから代走・松本哲と矢野が走った。そして村田の勝ち越し右翼線2点二塁打が生まれた。負けている場面での重盗は失敗すれば一気に流れが変わってしまう。だが、確信はあった。川相ヘッドコーチは「モーションも大きかったので、監督の判断でね」と説明した。

 重盗を仕掛ける際、打者が左打者の時は捕手は三塁に送球しやすいが、河内はモーションが大きい上に、小笠原に集中し、走者への警戒が薄かった。ミコライオも大きく左足を上げる。松本哲は「セカンドとショートも(けん制に)入ってこなかった。その前にも(重盗が)あったので準備もできた」と、ベンチと選手が一体となっていた。

 勝負どころでの盗塁は、原野球の原点だ。1年生で出場した東海大相模時代の74年夏の甲子園。初戦の土浦日大戦で1点を追う9回2死一塁、「いきなり盗塁のサイン。それで追いついて延長戦で勝った。そこが原点」と原監督は言う。39年前、失敗なら試合終了という土俵際で勝負手を打ったのは、父であり監督だった貢氏。鮮烈なタクトは10年目となった自身の監督生活の源流である。6日の日本ハム戦(東京ドーム)でも1点を追う8回2死一、二塁から重盗を成功させ、阿部の逆転3ランを呼びこんだ。

 唯一の3割打者だったロペスが左脇腹肉離れで離脱。代わって5番に据えた小笠原には河内との対戦でも、原監督は右の代打を送らなかった。代打策も的中。代打成績が23打数11安打と驚異の・478となった矢野は「四球を2個とって、つないでつないで回ってきた僕の打席。みんなで取った4点」と胸を張った。

 逆転勝利での連敗ストップに「よくつないでくれましたね」と原監督。果敢な決断に応えたナインを惜しみなく称えた。

 ≪08年にヤクルト≫巨人は8回に亀井、坂本と松本哲、矢野が重盗を決めた。1イニングに2度の重盗は、ヤクルトが08年7月17日阪神戦の9回に三重盗と重盗を成功させて以来5年ぶりだ。巨人では1試合2度の重盗も珍しく85年8月15日阪神戦の初回に篠塚、クロマティ、4回山倉、岡崎が記録して以来28年ぶり。1イニング2度の重盗は1リーグ時代の37年5月16日金鯱戦の初回に中島、白石と白石、筒井が決めた例がある。

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