西岡971日ぶり日本復帰弾の先頭アーチで虎交流戦初○

[ 2013年5月19日 06:00 ]

<神・ソ>1回無死、西岡は先頭弾

交流戦 阪神9-5ソフトバンク

(5月18日 甲子園)
 阪神に漂う重苦しいムードを、リードオフマン西岡が一振りで払った。初回。2球目の外角直球を叩いた打球は、最大瞬間風速9メートルの強い浜風にも乗って左翼スタンドに吸い込まれていった。

 「流れが悪かったので今まで以上に集中した。連敗していたし1打席目が重要。インパクトのあることがしたかった」

 ロッテ時代の10年9月20日、楽天戦(Kスタ宮城)以来971日ぶりに飛び出した日本球界復帰1号。自身18本目となる先頭打者アーチで昨年の沢村賞右腕・摂津の出はなをくじき、一気の攻略へとつなげた。

 「弱いチームは5、6連敗と引きずる。3で止めたのは大きい。いい投手を崩せたのは自信にしていい」。チームの連敗を3で止め、交流戦初勝利に導き、胸を張った。

 開幕から打線をけん引する背番号7は、この日の試合前は疲労のため屋外での打撃練習は行わず室内で調整。「神社参拝に行ってたんですよ。全然打ててないから」ととぼけたが、神頼みだけでは打てない。バットは普段の茶色の920グラムではなく、白と黒の880~890グラムのバットを使用した。約40グラム軽い分、スイングスピードは鋭さを増す。逆方向への一発を生み、3本塁打9得点の打線爆発を呼んだ。

 移籍1号を拾ったファンには、球団を通してイラスト入りタオルを渡して記念球は手元へ。「彼のヒットが雰囲気を変える」と評する和田監督は「やっと今季目指しているものが出せた」と満足そうに振り返った。

 この日は西岡と親交が深い、お笑い芸人・たむらけんじが観戦。西岡はお立ち台で「甲子園のどこかに、たむらけんじが来てます。(観戦試合で)初勝利、おめでとう。皆さん、見かけたらヤジってやってください」と叫んだ。試合でも、試合後も沸かせる。チームもファンも乗せるすべを知っている男だ。

 ▼阪神・鳥谷(4号2ランを含む2安打3打点)追加点の欲しい場面で打ててよかった。(2回の適時打は)高めに来たボールを逃さずに打つことができました。

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