ブランコもう20号 68発178打点ペース

[ 2013年5月19日 06:00 ]

<D・日>6回無死一、三塁、ブランコは同点に追いつく左越え本塁打を放つ

交流戦 DeNA8-4日本ハム

(5月18日 横浜)
 ガツッ!!ボールが悲鳴を上げる金属音。3点を追う6回無死一、三塁だった。初球のスライダーを捉えたブランコの打球は、重苦しい空気を突き破って左翼席中段に舞い降りた。

 「逆方向に打とうという意識が良かった。最初からレフトに打とうとしてたらファウルで切れてしまってたと思う」

 右翼方向への強風を頭に入れての同点弾。3試合ぶりの一発で両リーグ20号一番乗りを果たした。それでも「ペースは気にしてない。1試合1試合ベストを尽くすだけ」と冷静だ。とはいっても、本塁打は68本、52となった打点は178ペース。いずれも日本記録となる64年王(巨人)らの55本、50年小鶴(松竹)の161打点を軽く上回るペースだ。09年の交流戦でも12球団トップの11本塁打を記録するなど、パ・リーグの投手を苦にする様子がないだけに、さらなる量産が期待される。

 中畑監督は「これまで振っていたアウトローを(今年は)振らない。相手投手が受け身になっている」と評した上で、圧倒的な存在感に目を細める。「2点差ならその前に走者1人、3点差なら走者2人出ないかなあと思う。なかなかいないよ、そんな打者。王さんがいたけどね。ホームラン王の存在感、凄く感じてるよ」。巨人時代一緒にプレーした世界の王と同じような存在も重さを口にする。でも、本人はやっぱり…。

 「まずは自分の39本(09年)という記録を超えたい。あとはケガなしでシーズンを過ごし、ベストを尽くすことしか頭にない」

 長嶋と並び、王を射程圏に捉えても、とにかく過去のトニ・ブランコ超えを目指すのである。

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2013年5月19日のニュース