強打者頼みから脱却 堅実野球で頂点に立ったジャイアンツ

[ 2010年11月2日 11:50 ]

ワールドシリーズ制覇を果たし、シャンパンファイトで歓喜の雄叫びを上げるジャイアンツのロス

 【ジャイアンツ3―1レンジャーズ】ジャイアンツが西海岸移転後初の栄冠を勝ち取った。スター不在といわれながら、日替わりでヒーローが出現。投手陣を中心とした堅実な野球は、かつてボンズら高額年俸の強打者に頼ったチームづくりから、脱却した結果だった。

 若手が期待通りに台頭した。先発投手4人は生え抜き。26歳のエース、リンスカムこそ2年連続サイ・ヤング賞の実績があるが、26歳のケーンは先発に定着して5年目、第4戦で快投した21歳のバムガーナーは今季メジャーに定着したばかりだ。急成長した強打の新人捕手ポージーがこれを支えた。抑えのウィルソンらリリーフ陣の安定も大きかった。

 移籍組のベテランも奮起した。リーグ優勝決定シリーズMVPのロスは8月にマーリンズを戦力外となった選手。パイレーツ時代に首位打者を獲得したF・サンチェスは2番でつなぎ役に徹した。5球団を渡り歩いたハフは打線の核となった。

 ボウチー監督の柔軟な起用法に選手も応え、レンテリア、ウリベら世界一経験者は短期決戦で力を発揮した。若手の勢いとベテランが絶妙なバランスで役割を全うし、頂点に上り詰めた。(共同)

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2010年11月2日のニュース