CS行くぞ!キングT―岡田25号&26号

[ 2010年8月4日 06:00 ]

<オ・西>3回1死三塁、2打席連続本塁打のT―岡田(右)は坂口と抱き合って喜ぶ

 【オリックス6―5西武】強引に引っ張らない。豪快なパワーを土台にした、しなやかな打撃がオリックス・T―岡田の真骨頂だ。デーゲームでソフトバンクのオーティズに24本で並ばれたが、キング並走は一瞬だけだった。

 「(並ばれたことは)知っていたけど、走者を還すことだけを考えていた。本塁打を狙って打つわけではない」。今季3度の対戦で8打数1安打と抑えられていた許銘傑に対し、2回の第1打席で左中間席へ同点25号ソロ。そして、3点リードした3回は外角やや高めに浮いた速球を左翼席に26号2ランを突き刺した。7月31日の楽天戦(Kスタ宮城)に続く、今季4度目の1試合2発。中堅より左方向への本塁打はこれで4本連続だ。
 初タイトルに向け、量産態勢に入ったが、本人は「本塁打数はあんまり考えていない」と言い切る。重きを置いているのは「勝敗に直結するのでうれしい」と話す打点だ。この日の3打点を加えて70に到達した。好調の要因は入念な体調管理にある。現在は独身寮の青濤館で生活。しかし、寮から球場までは車でも片道約1時間を要するために、京セラドームで試合開催の日は自腹で大阪市内のホテルに宿泊することもある。削った移動時間は早出特打などの練習時間に充てている。
 若き主砲の活躍は打線を活気づけ、立ち上がり不安定だったエース・金子千もよみがえらせた。就任当時からその才能にほれ込んでいた岡田監督は「打つと思っているから使っているだけよ」とうれしそうに語った。チームは3位・ロッテについに1ゲーム差に接近。まだまだ成長を続けるT―岡田のバットが岡田オリックスをさらに上昇させていく。

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2010年8月4日のニュース