打ちまくるしかない!中田1軍残留へ正念場

[ 2010年4月13日 06:00 ]

バトンタッチはご免!1軍復帰へ順調な森本(左)と1軍残留へ必死の中田。ハム外野陣の争いはし烈

 日本ハムの中田翔外野手(20)が1軍残留を懸け、正念場の1週間を迎える。腰痛のため2軍調整してきた森本稀哲外野手(29)が10日のイースタン・ロッテ戦(鎌ケ谷)で約5カ月ぶりに実戦復帰。週明けにも1軍に合流する見込みだ。06年から3年連続ゴールデングラブ賞に輝いた名手が左翼に戻れば、三塁からコンバートされた上に打率も1割台の中田は2軍降格の危機に直面する。回避するには、この6連戦で打ちまくるしかない。

 札幌行きの便を待つ福岡空港での出発ロビー。中田は置かれている自分の現状を、冷静に受け止めた。
 「2軍で5打席くらい立ったんですよね。稀哲さんはチームの戦力。自分が(2軍に)落とされたら悔しいですけど、その時は一からファームでやればいい」
 森本は名護キャンプ序盤に腰痛を発症。2軍でリハビリを続けていたが、10日のイースタン・ロッテ戦で昨季11月、巨人との日本シリーズ以来、約5カ月ぶりの実戦復帰。2試合で5打数無安打も、梨田監督は「ゲームに出られたというのがいい報告。現場としては早く欲しいけど、1週間くらの猶予は与えてあげないと。そのうちに仕上げてほしい」と、早ければ週明けの20日オリックス戦(スカイマーク)からの1軍合流を示唆した。
 森本復帰なら、中田があおりを食う可能性が高い。ここまで12試合で31打数6安打2打点、打率・194と低迷。入れ替わりの2軍落ちを回避するためには、1週間でアピールするしかない。だが13日から6連戦で対戦する相手先発予定の大嶺(ロッテ)、涌井、許銘傑、帆足(西武)とは通算10打数無安打、3三振と分が悪い。梨田監督は「右、左に限定せずに使ってみようという気持ちはある」と話していたが、ライバルの鵜久森、紺田、陽岱鋼らも結果を残しているだけに、危機感は高まる一方だ。
 ただ平成の怪物もこのまま引き下がるつもりはない。「ファームで一から…」と言っても本音は違う。「今年は1軍でやるという強い気持ちでやっている。このまま落ちる気持ちはない」。もう2軍暮らしは十分。この6連戦、バットで存在感を示すだけだ。

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