強行先発!ダルビッシュやるっきゃない!

[ 2009年11月1日 06:00 ]

<日・巨>左手で変化球を交えながら器用にキャッチボールをするダルビッシュ

 【日本ハム3―4巨人】日本ハムは初戦を落としたことで、1日の第2戦は左臀(でん)部痛で戦線離脱していたダルビッシュが強行登板することが濃厚になった。

 試合を最後まで見届けたダルビッシュは帰り際「登板?まあそれは…」と言葉を濁したが、直後には「そりゃあ投げたいっスよ」とこみ上げる思いを口にした。ただ同時に不安も隠しきれない様子で、「今は抑えながら無理しないようにやっている。万全ならそれなりの力を発揮できるけど…」と、紗栄子夫人とともに球場を後にした。
 ダルビッシュはこの日、前日に続き2日連続でブルペン入り。投球練習を見守った吉井投手コーチは「本当は投げてほしくないけど、そうも言っていられない。今投げても実力の半分も力は出せないと思うが、実際にマウンドに上がればどうなるか分からない。体調自体はいいから」と祈るように話した。キャッチボールでも通常の上手投げではなく、左臀部に負担をかけないように腕を下げてサイド気味で投げているほど。調整は“突貫工事”に近く、首脳陣は球数制限を設けることを視野にマウンドへ送り出すつもりだ。
 ダルビッシュにとって、実戦は9月20日のオリックス戦以来42日ぶりとなる。まさに、文字通りの“ぶっつけ本番”。梨田監督は試合後、「ダルビッシュの登板?見ていないから分からない」と明言を避けたが、「何とかあした勝って、1勝1敗で東京ドームへ行きたい」と本音を漏らした。
 首脳陣は当日ギリギリまで状態を見て、判断を下す方針。代役にはスウィーニーを準備しており、吉井投手コーチは「監督があした昼すぎに球場に来て考えるらしいよ」と舞台裏を明かした。ただ、最終的にはダルビッシュ本人の意向が大きく反映されると思われ、エースが登板を志願するのは確実だ。「みんなで頑張ってやってるんで」。敗戦に悔しさをにじませた大エースが、チームを救うためにマウンドに立つ。

続きを表示

2009年11月1日のニュース