打倒岩隈!“120億円の男”ダルフィーバー

[ 2009年4月3日 06:00 ]

投手陣の守備練習で軽快な動きを見せるダルビッシュ有

 セ・パ両リーグは3日、6年ぶりに同時に開幕する。3年連続開幕投手を務める日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)は札幌ドームの楽天戦で、侍ジャパンの同僚・岩隈久志投手(27)と投げ合う。WBC連覇に貢献した右腕の注目度は今や日本国内にとどまらない。この日がエープリルフールの米国では、ブレーブスが入札額を含め総額120億円でダルビッシュを獲得したとの仰天?ニュースまで飛び交った。

【日本ハムグッズ


 高ぶる気持ちを抑えた。WBC決勝の先発とクローザー。米国から帰国後は「負けませんよ」とライバル意識をむき出しにしたが、3度目の対決を前にしたダルビッシュは違った。「岩隈さんにはよくしてもらったけど、投げ合ってどうのこうのはない。まずは打者に目を向けなくてはいけない」と冷静に言った。
 それでも世界一を勝ち取った侍ジャパン戦士として恥ずかしい投球をするわけにはいかない。開幕戦チケットは完売し、球場周辺は早くも徹夜組が列をつくった。球団も立ち見席を約500枚追加で当日発売する。「幸せ。お互いにいい投球できるように頑張って、それに見合う試合をしたい」。WBCを応援してくれたファンのために、1―0完封で制した昨年4月10日の試合を超えるような“歴史的な試合”を見せたいのだ。
 “ダル・フィーバー”は日本だけでは収まらない。米国のネットメディア「MVN」は1日「ブレーブスが6000万ドル(約60億円)の入札額でダルビッシュを獲得し、6年総額6000万ドルの大型契約を結んだ」と報じた。もちろん、事実ではない。米国ではエープリルフールにスター選手のウソ報道が出回ることはよくあるが、日本の選手がターゲットにされるのは前代未聞。WBCでの強烈なインパクトにより、冗談とはいえ、レッドソックス入団時に「1億ドルの男」と騒がれた松坂を上回る1億2000万ドル(約120億円)の値がつけられた。
 この日はキャッチボール、ランニングで最終調整。「(NPB球は)滑らないので投げやすいけれど、なんせ(WBC球から)替わったばかりなので…。あとは真剣勝負でどうなるか。でも試合になれば変わるでしょう」。やるべきことはやった。米国で“勝利の女神”となった紗栄子夫人も札幌入り。あとはマウンドでファンの記憶に残る投球をするだけだ。

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2009年4月3日のニュース