松坂お手柄!ベケットにプレートの細工伝えた

[ 2008年10月20日 06:00 ]

 【レッドソックス4―2レイズ】レッドソックス・松坂も戦っていた。この日は救援登板に備え、通常はロッカールームに置いておくグラブを持ってベンチ入り。出番はなかったが「いつ(登板を)言われてもいいよう、気持ちを入れていた」と笑顔で語った。第7戦も中継ぎ待機が決定。状況次第でロングリリーフの起用も十分考えられる。

 ベンチではベケットの投球に心を打たれた。右脇腹痛に加え、右肩、ひじへの違和感もありながら5回2失点。「よくあの体の状態で…。壊れてもいいというくらいで投げたと思う」。通常より直球は4~5マイル(約6~8キロ)遅かったが、カーブを多投してまで勝利を優先した右腕に脱帽した。
 ベケットの粘投の陰には松坂の助言もあった。この日レイズの先発だったシールズとは第1戦で投げ合い勝利。登板した際にマウンドのプレート板が通常より一塁側に約10センチずれていたことに気づいた。プレートの一塁側を踏んで投げる“シールズ仕様”に細工されていたのだ。松坂は反対側の三塁側の端に軸足を置くベケットにこの事実を伝えていた。きめ細かな気配りが手負いのエースをアシストした。

 <バリテック 決勝アーチ>レッドソックス主将バリテックがチームを救った。2―2で迎えた6回2死、カウント0―2からシールズの89マイル(約143キロ)直球を右中間に1号ソロ。今シリーズ15打席目にして放った初安打が貴重な決勝弾となった。2年連続ワールドシリーズ進出へ王手をかける一発にも「たとえ2000打数無安打でも、投手を引っ張って勝てればそれだけで満足」と冷静だった。

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2008年10月20日のニュース