西武打てない…予想を超えるダルのダメージ

[ 2008年10月20日 06:00 ]

<西・日>2回無死、内野ゴロに倒れる後藤

 【西武4―7日本ハム】ダルビッシュによるダメージは想像以上だった。1勝のアドバンテージは消え、2勝2敗のタイとされた渡辺監督は「つらいよね。これだけ応援してもらっているのに…」と悔しがった。

 自慢の強力打線が“後遺症”に苦しんだ。左腕・武田勝相手に右打者を8人並べたが効果なし。序盤からコーナーを突くスライダー、チェンジアップに凡打の山を築いた。直球、変化球ともダルビッシュより10キロ以上も遅い球に幻惑されて4回まで無安打。徹底した内角攻めにもあい、ここ2試合で中島、後藤、中村のクリーンアップが22打数1安打。中島は「ダルビッシュの後遺症?周りが言ってるだけ。ないですよ」と気丈に話したが、自分の打撃をさせてもらえていない。後藤は「内角の残像が少なからず残っている。あしたからの練習で消さないと」とダルビッシュの影を振り払おうと必死だ。
 スタンドは3万3078人の大観衆でライオンズブルーに染まった。しかし、これでシーズン終盤から本拠地・西武ドームで8連敗。対戦成績はイーブンとされた渡辺監督は「新たにこれからがスタート。あさってから本当の勝負が始まる」と気合を入れ直して前を向いた。この日の試合前、一塁ベンチ裏の壁掛け時計が止まった。止まった時を動かすには勝つしかない。幸いにも1日空く。“ダルビッシュの残像”を消す時間は十分にある。

 <失速で崩れた…帆足は5失点>先発の帆足が5回を5失点。2回は中村の失策から先取点を許したが、3回にスレッジに3ランを浴びるなど4失点。内角を厳しく突くはずだった2球目の直球が外寄りに甘く入って「逆球です。全体的に慎重になり過ぎた。もっと大胆にいけば…」と後悔した。第2戦の岸と同様、序盤に失点を重ねて「試合をつくれず流れを悪くしてしまった」と肩を落とした。

 <不可解判定に渡辺監督抗議>2回、小谷野の一塁線を抜ける打球を柿木園塁審が一度はファウルのジャスチャーをしながら、直後にフェアと訂正したことに渡辺監督が抗議した。同塁審に場内への説明も要求したところ、一度は拒絶された。その後、納得させたものの、あまりにも簡潔なマイク説明に再び抗議した。試合後、パ・リーグの前川審判部長と話し合った指揮官は「あれでは説明になっていない。説明をちゃんとするのも審判の仕事なんだから」と苦言を呈していた。

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2008年10月20日のニュース