西武が継投でしのぐ 片岡逆転打

[ 2008年7月26日 17:46 ]

日本ハムを破り、逆転打を放った片岡(7)の頭をなでる西武・中村(中央)。右は中島

 【西6-3日】西武は1―3の6回、代打・佐藤の犠飛で1点差とし、片岡の2点二塁打で逆転。9回にも2点を加えた。先発の岸は2回で降板したが、2勝目の岩崎ら救援6投手がしのいだ。日本ハムは6回からの3イニング連続併殺が痛かった。

 ≪どよめきのダブルスチール≫反撃の合図は「足」だった。3点を失った直後の3回1死一、二塁。西武は片岡、中島による思い切ったダブルスチールから、1点を返した。
 「盗めたら行っていいと伝えた。よくスタートを切った」と渡辺監督は称えた。4番の初球に、敵地スタンドはどよめいた。ブラゼルの適時打で生還した片岡は「変化球で入ると思った。ナカジ(中島)もついてくると思った」。この足技から逆転劇が始まった。
 6回は、G・G・佐藤、石井義の逆方向にはじき返した安打などで満塁とし、佐藤の犠飛と片岡の2点二塁打で逆転。9回も単打を重ねて2得点した。強力打線の代名詞である本塁打が出なくとも、足を絡めた多彩な攻撃で揺さぶり続けた。
 前夜まで本塁打なしの試合は4勝21敗。「これがチームの成長です」と大久保打撃コーチは言う。五輪で中軸2人が抜ける8月は、盗塁など違った武器でカバーできるかが鍵。効果的な重盗でリーグ1位のチーム盗塁数は73に。日本ハム戦の連敗を免れた以上に、底力を見せつけたのが大きい。
 足でバットでかき回した片岡が自信満々に言い放つ。「これが全員野球です」と。豪快さに、嫌らしさ。鬼に金棒、である。

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2008年7月26日のニュース