評価グングン大田 3戦4発で64号

[ 2008年7月24日 06:00 ]

<東海大相模・日大高>高校通算64号を放った相模原球場の右中間を背に笑顔でガッツポーズする東海大相模・大田

 第90回全国高校野球選手権記念大会(8月2日から17日間、甲子園)の地方大会は23日、全国24地区で51試合が行われ、新たに6地区で代表が決まった。北神奈川大会準々決勝では東海大相模の大田泰示内野手(3年)が3戦連発となる通算64号を放ち、チームも日大高を7回コールドで4強入りした。24日は9地区の決勝戦を含め、全国26地区で45試合が行われる。

 【東海大相模11―2日大高】とてつもない弾丸ライナーに球場全体がどよめいた。東海大相模・大田がまた打った。5点リードの6回2死二塁から高校通算64本目。真ん中外寄りの直球を無心で叩いた打球は、バックスクリーン右の芝生に飛び込み、ワンバウンドして外野フェンス最上部の看板に衝突した。
 「打っちゃった。自分らしいフルスイングができた」
 推定135メートル弾。3試合連続本塁打、大会4本塁打はいずれも神奈川大会タイ記録だ。そして64本目はPL学園・清原(オリックス)の高校通算本塁打に肩を並べたとあって大田は「信じられない」とはにかんだ。
 今大会、初めて笑顔でダイヤモンドを一周したした。3、4回戦はいまひとつチームが流れに乗れない状況だっただけに、喜びを抑えた。だが「きょうはベンチを盛り上げようと思った」と封印していたガッツポーズを右手で3度。主将としてナインを鼓舞し、強敵・日大高相手に7回コールドの猛爆で準決勝進出だ。
 “戦国神奈川”で3戦4発。大型遊撃手の評価は試合を重ねるごとにうなぎ上りだ。中日・石井スカウトも「右方向に押し込んで打てるのは凄い。高校時代の清原に匹敵する」と絶賛した。今大会4試合で16打数11安打、打率・687、10打点と驚異的な数字でチームを引っ張る。「きょうのゲームは価値がある。グッと気を締め、またチームを勢いづけます」。31年ぶりの夏の聖地へ残り2試合。威圧感たっぷりの大砲が、チームを悲願の舞台へと導く。

 ◆大田 泰示(おおた・たいし)1990年(平2)6月9日、広島県福山市生まれの18歳。城南中時代は「松永ヤンキース」に所属し、2年秋に県大会優勝。高校では1年春からベンチ入り。家族は両親、兄2人。右投げ右打ち。1メートル88、88キロ。

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2008年7月24日のニュース