熱投712球あきらめない気持ち「教えられたかな」

[ 2008年7月24日 09:53 ]

 【新潟県央工3-2佐渡】佐渡島発の甲子園切符には、あと一歩及ばなかった。それでも球史に残るナイスゲームを演じたナインに、スタンドからは優勝した新潟県央工以上の惜しみない拍手と激励が寄せられた。

 深井浩司監督(46)は「甲子園に行かせてやれなかったのは私の責任。監督の差で負けた…」と無念そうに天を仰いだ。だが初戦の2回戦から6連投、通算712球を最後まで1人で投げ抜いたエース中河達哉(3年)はじめ、奮闘したナインに対しては「生徒たちは本当に粘り強くやってくれた。ほめてやりたい」とこみ上げるものをこらえた。
 中河は今大会初めて「疲れはありました」と明かした。気迫で投げきった11回、163球。「甘いところは打たれた。すごいチームだった」と潔く相手を称えた。中河は「上(大学)でも野球を続けたい。そのためにもこれからしっかり勉強しないと」。新たな目標に向かって歩き出す。
 後輩や島内の野球少年たちへは「離島を言い訳にしないで、一生懸命やればここまでこれる。あきらめたら終わりということを教えられたかな」。島民に活気と勇気を与えたのは間違いない。

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2008年7月24日のニュース